青木の激勝後、暗転してサンダーバードのテーマと共にエンドロールが流れる。
”お祭はここまで”
これから執り行われる最後の試合は、格闘技ではなく決闘だ。心の準備はできているか?と言い聞かせる様に
Are You Ready
For The Match?
”U”の哀歌とも挽歌とも言える煽りVTRが流れ始める。映し出された田村は言葉を搾り出す度に顔を歪めている。映し出された桜庭は蔑んだ目で表情が強張っている。人の心底に潜む虚しさと疎ましさを剥き出しに晒す2人僕らが見守ってきた夢の舞台裏を穿る心地悪い内容に悔しくて涙が込み上げてくる。
何故、今更そんな事を言うんだ。そんな小さな事にいつまで、拘っているんだ。
あまりに残酷で物悲しい映像に僕は天を仰いだ。一定の理解を示そうとする田村に対して、その歩みや存在さえも完全に否定する桜庭はプロレスラーとして、あるまじき発言まで口にする。
「3回目はプロレスです」
何のためだ?誰のためだ?「記録はプロレスとしての勝敗だ!僕は負けていない!」と言いたげに田村潔司を怨むあまりに、存在を認めたくないあまりに、UWFさえも、自分の歩んできた道さえも、そして当時のファンさえも否定すると言うのか?後になって訂正するのは、当時から僕らが忌み嫌ってきた大人たちがしていた事。この期に及んで後付けの説明など誰も欲していない。
そして、桜庭の朋友である下柳は”U”の象徴であるレガースを付けて影武者として入場する。僕から見ればその全てが冒涜に感じた。阪神の帽子を粗雑に振り回しながら格闘家が始球式をしたら、阪神ファンと下柳本人はどう感じるだろう。想像力に欠ける思い遣りのない行動には呆れた。後から本気でレガースを着用して入場してきた田村と比較して、どちらに夢を見れたのかは言うまでもない。そして、禁断のゴング、無念さと多くの何故?が込み上げる。
何故、プロレスラーなのにプロレスを蔑むのだ。
何故、レガースを着けるフリをしたんだ。
何故、レガースを着けて試合をしたんだ。
何故、田村が桜庭の顔面を殴っているんだ。
何故、桜庭は打開の策ひとつ出せないんだ。
何故、決着がつかない試合をしたんだ。
何故、闘ってしまったんだ。
ゴツゴツと田村の拳骨が桜庭の頭蓋骨にぶつかり場内に鈍く響き渡る。不似合いな田村の鉄槌が振り下ろされる度にUを追い駆けたあの頃が消えていく気がした。田村に対して不満をブチ撒け続けた桜庭は、口だけの男なんかではない。もっと、動けた。もっと、出来た。なのに、大嫌いな先輩に顔面を素手で殴ってやりたいとまで言い放った田村に、ただ殴られていた桜庭は試合後、大して悔しがりもせずに、おどけた笑顔で「もう一回お願いします」と田村に語った。
「プロレスラーは本当は強いんです!」
声を大にして代弁してくれたあの日から、桜庭和志は我々のヒーローとなった。あんなに大きかった桜庭和志という男が今はこんなに小さく見える。
「真剣勝負で実績もないのに」
そうかもしれない。そうだったかもしれない。ベクトルが少し違っただけじゃないか。桜庭よ、それによって何を失ったかまだ、気付いてないのか。あの当時を批判するなら、問うてみたい。会社が潰れそうな時、手を貸さなかった裏切り者?じゃあ、その会社は今、どうなったんだ!そして、師従した高田延彦との現在の関係はどうなんだ!外野から同じ様に陰口叩いている奴らに今、どこのリングからオファーがあると言うんだ!勇気なく、恐れをなし、俯いてただ、先輩にしがみ付いて不動であった者ばかりが口を開いて喚いている。憂き目を見れない不徳な自分を省みず、因果として八つ当たり気味に田村潔司の名を出すな。
悪趣味だ。こんな夢の欠片も無い試合など二度目は不要だ。プロレスラーとしての鉄則は、けしてファンに醜態を晒さない。生き様ではなく無様な姿を晒すなら、あの頃、僕らが否定した”大人たち”と一緒じゃないか。夢を魅せてくれるから、プロレスラーが、UWFが好きだったんだ。日本人の武蔵にブーイングまでして、KOされると飛び上がって喜んでいた刺激要求集団は罪を感じず桜庭和志に吐き捨てるだろう。
「もう、終わった」
格闘技は殺し合い?格闘技はなんでもあり?
それなら、繁栄しなくていい。誰かに踊らされ犠牲を見ながら盛り上がる間抜けな心無い人間に僕はなりたくない。これまでと同じく、田村潔司の背中の夕陽だけを追いかけて行こう。
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闘議(とうぎ)U魂 -Dynamite!!2008- |
u-spirit 2009.01.15 |
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闘議(とうぎ)忘れ物 -田村vs船木戦決定- |
u-spirit 2008.03.28 |
田村潔司 vs 船木誠勝。
なんだか、そんな気がしていた。主催者にすれば、GPの日本人対決は、必ず次戦にどちらかかが生き残る都合のいいカード。PRIDEの時代から多用してきた手法:”リスクヘッジブッキング”。理由はどうあれ、田村潔司ファンである僕にとって、このカードは、とても意味がある。出来るならば、もっと早く実現させて欲しかった悲運な組み合わせ。
田村潔司の歴史の中で、唯一、登頂していない山、それが船木誠勝だった。田村が初めて見た船木は遥か尾根に写ったに違いない。同じ年齢なのに、田村が新弟子で入門したUWFでは、既に中核を担っていた大先輩。当時、天才と呼ばれていたのは船木の方だった。憧れた遠き山の麓に辿り着こうと、必死に鍛錬を重ねるも、負傷し復帰した直後に船木という山は忽然と田村の目の前から姿を消した。あの日から、二人は一度もリング上で交わる事が無かった。田村はアタックするチャンスさえ手に出来なかった。
前田日明と言う断崖から何度も落とされ、最後は死にもの狂いで登り切り、高田延彦という聳え立つ高嶺に流れ星の如く、閃光の一殺で凌駕した田村潔司。越えるべき”師”は越えてきた。だが、越えるべき”先輩”が残っていた。もう、誰もが忘れかけていた。互いの路で、船木が強かった頃、田村も強かった。どうして、あの時…。過去を怨んでも仕方ないのは、承知の上、どうしても交われなかった”U最高の遺伝子”と”U最後の遺伝子”が『U最強の遺伝子』を賭けて対峙するには、あまりに遅すぎた。
前田日明と船木誠勝が和解し対談した頃から、この”DNA”対決が決まる”予感”はあった。しかし、それは同時に10カウントの始まりを意味する。憧れ続けた”U”の終焉が確実に近付いてくる。Uの魂を、”最強”を、屈する事なく守り続けた田村潔司のフィナーレの幕が上がってしまう。田村潔司よ、答えは見つかったのか?いや、僕も目を逸らさず立ち会って見つけよう。最後に控える”越えてもらうべき後輩”との『U完結試合』に向けて。
Uオタクと笑いたいなら、笑えばいい。君らが精々、乳児の頃に、先輩に楯突いて真剣勝負の理想郷を進言した船木誠勝と何事にも屈せず、先輩の理想を貫いてきた田村潔司。這いつくばって生きてきた”男”の生き様は、たとえ、君達には無様に写っても、僕にとっては最強にしか見えない。彼らが居なかったら、今は無い。彼が居たから、先が有る。血と汗を流してきた背中に、途中から口出しないで一緒に見てくれ。何かを感じるさ。
なんだか、そんな気がしていた。主催者にすれば、GPの日本人対決は、必ず次戦にどちらかかが生き残る都合のいいカード。PRIDEの時代から多用してきた手法:”リスクヘッジブッキング”。理由はどうあれ、田村潔司ファンである僕にとって、このカードは、とても意味がある。出来るならば、もっと早く実現させて欲しかった悲運な組み合わせ。
田村潔司の歴史の中で、唯一、登頂していない山、それが船木誠勝だった。田村が初めて見た船木は遥か尾根に写ったに違いない。同じ年齢なのに、田村が新弟子で入門したUWFでは、既に中核を担っていた大先輩。当時、天才と呼ばれていたのは船木の方だった。憧れた遠き山の麓に辿り着こうと、必死に鍛錬を重ねるも、負傷し復帰した直後に船木という山は忽然と田村の目の前から姿を消した。あの日から、二人は一度もリング上で交わる事が無かった。田村はアタックするチャンスさえ手に出来なかった。
前田日明と言う断崖から何度も落とされ、最後は死にもの狂いで登り切り、高田延彦という聳え立つ高嶺に流れ星の如く、閃光の一殺で凌駕した田村潔司。越えるべき”師”は越えてきた。だが、越えるべき”先輩”が残っていた。もう、誰もが忘れかけていた。互いの路で、船木が強かった頃、田村も強かった。どうして、あの時…。過去を怨んでも仕方ないのは、承知の上、どうしても交われなかった”U最高の遺伝子”と”U最後の遺伝子”が『U最強の遺伝子』を賭けて対峙するには、あまりに遅すぎた。
前田日明と船木誠勝が和解し対談した頃から、この”DNA”対決が決まる”予感”はあった。しかし、それは同時に10カウントの始まりを意味する。憧れ続けた”U”の終焉が確実に近付いてくる。Uの魂を、”最強”を、屈する事なく守り続けた田村潔司のフィナーレの幕が上がってしまう。田村潔司よ、答えは見つかったのか?いや、僕も目を逸らさず立ち会って見つけよう。最後に控える”越えてもらうべき後輩”との『U完結試合』に向けて。
Uオタクと笑いたいなら、笑えばいい。君らが精々、乳児の頃に、先輩に楯突いて真剣勝負の理想郷を進言した船木誠勝と何事にも屈せず、先輩の理想を貫いてきた田村潔司。這いつくばって生きてきた”男”の生き様は、たとえ、君達には無様に写っても、僕にとっては最強にしか見えない。彼らが居なかったら、今は無い。彼が居たから、先が有る。血と汗を流してきた背中に、途中から口出しないで一緒に見てくれ。何かを感じるさ。
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闘議(とうぎ)銭誤苦(SENGOKU) -080305_戦極- |
u-spirit 2008.03.17 |
銭勘定を誤り、苦しい船出となった戦極。
後に開催されるDREAMに擬え『いつまで、夢を・・・』と言ってる割には、オマージュの域を越えた酷似演出が一方的に”過剰意識感”を匂わせ、ガックリ。当日の客入りも”満員”と誇張するも、正味は招待券をバラ蒔いて席埋め、実券販売は半分程度だったと聞く。僕も当日、方々から招待券による観戦の誘いを受けた。でも、代々木に気は向いたが、体が向かなかった。同じ気持ちの友人宅にてケータリング・プチ・パーティー形式で5人でPV観戦。
後に開催されるDREAMに擬え『いつまで、夢を・・・』と言ってる割には、オマージュの域を越えた酷似演出が一方的に”過剰意識感”を匂わせ、ガックリ。当日の客入りも”満員”と誇張するも、正味は招待券をバラ蒔いて席埋め、実券販売は半分程度だったと聞く。僕も当日、方々から招待券による観戦の誘いを受けた。でも、代々木に気は向いたが、体が向かなかった。同じ気持ちの友人宅にてケータリング・プチ・パーティー形式で5人でPV観戦。
<第1試合>
●ファブリシオ・モンテイロ×ニック・トンプソン○
”ジョークみたいな団体”と揶揄されたBodogのウェルター王者であるトンプソンとDEEPで國奥、中尾、阿部兄を撃破した実力者ファブモンテが、互いの持ち味を出し切り、激闘を繰り広げる。本日のベストバウトも日本では馴染みの薄い2人に会場は全く盛り上がらず。僕はファブモンテが有利と見ていたが、結果は凌いだだけに見えたニック。戦極ルールもダメージ重視なのか。
<第2試合>
○川村亮×アントニオ・ブラガ・ネト●
出ました!グレイシーバッハっぽい試合。敢えてタックル、どこまでもタックル、最後までタックル。でも何故か?今回は、”グレイシーフュージョン”と登録されていた。なんだろう?川村亮は、もっとキレのある試合を展開する選手なのに、グレイシー”コック”に塩味にされてしまった。残念。
<第3試合>
●瀧本誠×エヴァンゲリスタ・サイボーグ○
柔道に打撃を足した人vsムエタイに柔術を足した人。寝+打か?打+寝か?総合に転向するなら、どちらが有利?そんな視点で観ようと思ったものの…。瀧本は、いや、吉田道場は、ローキックのカットや足関節対策の練習をしていないのだろうか?進歩を感じられず。
<第4試合>
●ピーター・グラハム×藤田和之○
ピーター・グラハム…後回し蹴りでバダ・ハリのアゴを粉砕して一躍有名になった男って皆、忘れているかも。前日の会見騒動は仕込み?と思える程、呆気無い秒殺一本での幕切れ。藤田のタックルは”しかけ”が、分かりやす過ぎ。
<第5試合>
○三崎和雄×シアー・バハドゥルザダ●
『三崎、ダメじゃん!』一緒にTV観戦していた友人の一言。いやいや、バハドゥルザダも現役修斗世界王者ですから。『やっぱ、ブラジル人は強いね!』いやいや、違います。苦戦を強いられていた三崎は、突っ込んできたバハドゥルザダを上手くがぶって、フロントチョークをガッチリ一閃。プロの試合としては、100点満点の試合内容。
<第6試合>
○五味隆典×ドゥエイン・ラドウィック●
感想は「おお!久しぶりの五味。あっ、終わりました」以上。五味のパンチは、やはりキレがあり重い事を再認した。盛り上がったが、本人の言うとおり消化不良。本当に戦極のリングで自分を出せるのか?
<第7試合>
●吉田秀彦×ジョシュ・バーネット○
総合のリングで、あんなにキレイなバックドロップを見れるなんて!喜びすぎて、テーブルのグラスを倒し友人宅のカーペットを汚してしまう。スンマセン。その後の試合中もジャーマン、パワーボムをそれとなく狙って仕掛けるジョシュを見ていて、事前の嫌な噂が一瞬、脳裏を過ぎる。そんな心配を他所にジョシュは吉田をリフトアップ、マウント、ツイストと次々に攻めまくる。まさにキャッチ・アズ・キャッチ・キャン!バテバテの吉田に、ダメ出し連発するセコンド柔くんのコメントが音声に「動かなきゃダメだ!」「腕外して!攻めて!いかないとダメだ!あいてるって!」堪り兼ねた解説席の郷野が「もっと、選手の気持ちを理解してあげて、声をかけた方がいい」と苦言。さすがご尤もな意見。そして、フィニッシュは3R。タップリ魅せ場を作っていたジョシュがアンクルホールドを仕掛け、逆足をクロスさせて膝十字に移行し、再び、アンクルを取って吉田は即、タップ。勝利したジョシュは意味不明なベルトを腰に巻かれていた。
●ファブリシオ・モンテイロ×ニック・トンプソン○
”ジョークみたいな団体”と揶揄されたBodogのウェルター王者であるトンプソンとDEEPで國奥、中尾、阿部兄を撃破した実力者ファブモンテが、互いの持ち味を出し切り、激闘を繰り広げる。本日のベストバウトも日本では馴染みの薄い2人に会場は全く盛り上がらず。僕はファブモンテが有利と見ていたが、結果は凌いだだけに見えたニック。戦極ルールもダメージ重視なのか。
<第2試合>
○川村亮×アントニオ・ブラガ・ネト●
出ました!グレイシーバッハっぽい試合。敢えてタックル、どこまでもタックル、最後までタックル。でも何故か?今回は、”グレイシーフュージョン”と登録されていた。なんだろう?川村亮は、もっとキレのある試合を展開する選手なのに、グレイシー”コック”に塩味にされてしまった。残念。
<第3試合>
●瀧本誠×エヴァンゲリスタ・サイボーグ○
柔道に打撃を足した人vsムエタイに柔術を足した人。寝+打か?打+寝か?総合に転向するなら、どちらが有利?そんな視点で観ようと思ったものの…。瀧本は、いや、吉田道場は、ローキックのカットや足関節対策の練習をしていないのだろうか?進歩を感じられず。
<第4試合>
●ピーター・グラハム×藤田和之○
ピーター・グラハム…後回し蹴りでバダ・ハリのアゴを粉砕して一躍有名になった男って皆、忘れているかも。前日の会見騒動は仕込み?と思える程、呆気無い秒殺一本での幕切れ。藤田のタックルは”しかけ”が、分かりやす過ぎ。
<第5試合>
○三崎和雄×シアー・バハドゥルザダ●
『三崎、ダメじゃん!』一緒にTV観戦していた友人の一言。いやいや、バハドゥルザダも現役修斗世界王者ですから。『やっぱ、ブラジル人は強いね!』いやいや、違います。苦戦を強いられていた三崎は、突っ込んできたバハドゥルザダを上手くがぶって、フロントチョークをガッチリ一閃。プロの試合としては、100点満点の試合内容。
<第6試合>
○五味隆典×ドゥエイン・ラドウィック●
感想は「おお!久しぶりの五味。あっ、終わりました」以上。五味のパンチは、やはりキレがあり重い事を再認した。盛り上がったが、本人の言うとおり消化不良。本当に戦極のリングで自分を出せるのか?
<第7試合>
●吉田秀彦×ジョシュ・バーネット○
総合のリングで、あんなにキレイなバックドロップを見れるなんて!喜びすぎて、テーブルのグラスを倒し友人宅のカーペットを汚してしまう。スンマセン。その後の試合中もジャーマン、パワーボムをそれとなく狙って仕掛けるジョシュを見ていて、事前の嫌な噂が一瞬、脳裏を過ぎる。そんな心配を他所にジョシュは吉田をリフトアップ、マウント、ツイストと次々に攻めまくる。まさにキャッチ・アズ・キャッチ・キャン!バテバテの吉田に、ダメ出し連発するセコンド柔くんのコメントが音声に「動かなきゃダメだ!」「腕外して!攻めて!いかないとダメだ!あいてるって!」堪り兼ねた解説席の郷野が「もっと、選手の気持ちを理解してあげて、声をかけた方がいい」と苦言。さすがご尤もな意見。そして、フィニッシュは3R。タップリ魅せ場を作っていたジョシュがアンクルホールドを仕掛け、逆足をクロスさせて膝十字に移行し、再び、アンクルを取って吉田は即、タップ。勝利したジョシュは意味不明なベルトを腰に巻かれていた。
<大会総括>
5月、6月に連続開催との告知よりも、今回、露骨に見えた彼らの本音。「業界主導権は我が手に!共存など不要!」やっぱり、連盟名乗れども、他団体とコミットする気は毛頭無い様だ。そんな彼らから競技に対する”愛情”は感じられない。正直、期待薄だ。豊富な資金源をバックにネームバリューのある選手や実力者を揃えても、何かが足りない気がする。ビジネスとしても、エンターテーメントとしても、中途半端な感じは否めないし、”モノマネ”では本流に成れない。それでも亜流か我流か分からないが、独自にファンの支持を得るには、この先、大会を地道に重ねて行けば道も開くだろう。だが、赤字だからとすぐに止めてしまえば、格闘技ファンから、総スカンを喰らうのは目に見えている。そんな今の”戦極”は、何処となく、かつてプロレス界に一石を投じた集団”SWS”に空気が似ている。
『いつまで、夢を・・・』とDREAMに敵対心を剥き出しにしていたが、逆に聞かれるだろう。”総合対策が不十分な柔道家に、いつまで夢を?”開催さえすれば、簡単に儲かるとでも夢見ていたの?”汗を流さず金で作ったリングに、何が生まれるのだろう。ファンとして”魅力”を感じれないのは、皮肉にも彼ら自身が否定した”夢”が戦極のリングには見えて来ないからだ。戦極運営陣に今、一番必要なものは、総合格闘技に対するアイデンティティーだと思う。
5月、6月に連続開催との告知よりも、今回、露骨に見えた彼らの本音。「業界主導権は我が手に!共存など不要!」やっぱり、連盟名乗れども、他団体とコミットする気は毛頭無い様だ。そんな彼らから競技に対する”愛情”は感じられない。正直、期待薄だ。豊富な資金源をバックにネームバリューのある選手や実力者を揃えても、何かが足りない気がする。ビジネスとしても、エンターテーメントとしても、中途半端な感じは否めないし、”モノマネ”では本流に成れない。それでも亜流か我流か分からないが、独自にファンの支持を得るには、この先、大会を地道に重ねて行けば道も開くだろう。だが、赤字だからとすぐに止めてしまえば、格闘技ファンから、総スカンを喰らうのは目に見えている。そんな今の”戦極”は、何処となく、かつてプロレス界に一石を投じた集団”SWS”に空気が似ている。
『いつまで、夢を・・・』とDREAMに敵対心を剥き出しにしていたが、逆に聞かれるだろう。”総合対策が不十分な柔道家に、いつまで夢を?”開催さえすれば、簡単に儲かるとでも夢見ていたの?”汗を流さず金で作ったリングに、何が生まれるのだろう。ファンとして”魅力”を感じれないのは、皮肉にも彼ら自身が否定した”夢”が戦極のリングには見えて来ないからだ。戦極運営陣に今、一番必要なものは、総合格闘技に対するアイデンティティーだと思う。
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闘議(とうぎ)沈まぬ太陽はない、だが、再び昇らぬ太陽もない |
u-spirit 2008.02.14 |
「沈まぬ太陽はない、だが、再び昇らぬ太陽もない」
3年以上沈んでいた太陽が、今再び、激しく躍動し閃光を放ち光り輝いた。舞台も違い、暫定ではあるものの、UFCヘビー級のチャンピオンベルトを高々と掲げ、更なる高み”統一王座”を呼びかけた。
完全に負け試合だった。2m超の巨人の前で柔術マジシャンは小さく見えた。ティム・シルビアに対応する為にウェイトは絞らず、自身、最重量で挑んだ試合は、動けず、打てず、転がせずとノゲイラらしくない内容で、時折、シルビアの巨漢パンチをモロに喰らいながら、無情にラウンドだけが過ぎて行く。
如何ともし難い体格差か…半ば諦めていた時、テイクダウンからスイープ、そしてサイドから顔を跨いで罠をはり、まんまと立ち上がろうとしたティム・シルビアに電光石火のフロントチョーク。鮮やか過ぎて観客は呆気にとられる。振り返ってみればPRIDEでも再三、大逆転劇を魅せてくれていたミノタウロ。彼が最も優れていたのは、マジシャンと呼ばれる柔術テクニック以上に、メンタル面とフィジカル面の群を抜いた”強靭さ”だった事を再認させられる。
確かにベルトを奪取したものの、前回のヒース・ヒーリング戦と同様、ノゲイラにとって不甲斐無い試合内容だった。オクタゴンにアジャストしきれていないと指摘されていた点も、殆ど改善が見られなかった。
ノゲイラと共にPRIDEで一時代を築いたヴァンダレイ・シウバも、台頭しつつあったマウリシオ・ショーグンも、PRIDEから移籍した選手が、金網内で惜敗する姿を一体、何試合、観て来ただろう。あんなにPRIDEのリングで輝いていた選手たちの度重なる敗戦、そして、辛うじて勝利できたノゲイラの苦戦に、UFCというオクタゴンに潜む穴を考えさせられる。
総合の現役選手曰く、一番大きく違うのはリングと金網の広さの違い、そして、下に敷かれたマットの柔らかさの違い、空間が同じ様で全くの別物。言葉や理論では理解できない。慣れるには多少の時間が必要である。と聞いた。正直、素人の僕にはピンと来ないが、これだけ、元PRIDE選手の苦戦を目の当たりにすれば、道理が通る。
ただ、今はミノタウロの勝利を祝福したいし、先日、他界された百瀬氏も、ご存命であれば大そう喜んでいたに違いない。
「柔よく剛を制す」
武道者がアメリカンサイズの巨漢ヤンキーを締め上げタップアウトを奪うシーンを僕は待ちわびていた。そして、練習の鬼であるノゲイラなら、統一王座戦に向けて、必ず欠点は克服してくる。今までも、そうだった。心配はあまりしていない。だけど、こんな素晴らしい試合が、総体的に殴り合いだけを好む風潮のアメリカ人しかLIVEで楽しめない現状が恨めしい。
3年以上沈んでいた太陽が、今再び、激しく躍動し閃光を放ち光り輝いた。舞台も違い、暫定ではあるものの、UFCヘビー級のチャンピオンベルトを高々と掲げ、更なる高み”統一王座”を呼びかけた。
完全に負け試合だった。2m超の巨人の前で柔術マジシャンは小さく見えた。ティム・シルビアに対応する為にウェイトは絞らず、自身、最重量で挑んだ試合は、動けず、打てず、転がせずとノゲイラらしくない内容で、時折、シルビアの巨漢パンチをモロに喰らいながら、無情にラウンドだけが過ぎて行く。
如何ともし難い体格差か…半ば諦めていた時、テイクダウンからスイープ、そしてサイドから顔を跨いで罠をはり、まんまと立ち上がろうとしたティム・シルビアに電光石火のフロントチョーク。鮮やか過ぎて観客は呆気にとられる。振り返ってみればPRIDEでも再三、大逆転劇を魅せてくれていたミノタウロ。彼が最も優れていたのは、マジシャンと呼ばれる柔術テクニック以上に、メンタル面とフィジカル面の群を抜いた”強靭さ”だった事を再認させられる。
確かにベルトを奪取したものの、前回のヒース・ヒーリング戦と同様、ノゲイラにとって不甲斐無い試合内容だった。オクタゴンにアジャストしきれていないと指摘されていた点も、殆ど改善が見られなかった。
ノゲイラと共にPRIDEで一時代を築いたヴァンダレイ・シウバも、台頭しつつあったマウリシオ・ショーグンも、PRIDEから移籍した選手が、金網内で惜敗する姿を一体、何試合、観て来ただろう。あんなにPRIDEのリングで輝いていた選手たちの度重なる敗戦、そして、辛うじて勝利できたノゲイラの苦戦に、UFCというオクタゴンに潜む穴を考えさせられる。
総合の現役選手曰く、一番大きく違うのはリングと金網の広さの違い、そして、下に敷かれたマットの柔らかさの違い、空間が同じ様で全くの別物。言葉や理論では理解できない。慣れるには多少の時間が必要である。と聞いた。正直、素人の僕にはピンと来ないが、これだけ、元PRIDE選手の苦戦を目の当たりにすれば、道理が通る。
ただ、今はミノタウロの勝利を祝福したいし、先日、他界された百瀬氏も、ご存命であれば大そう喜んでいたに違いない。
「柔よく剛を制す」
武道者がアメリカンサイズの巨漢ヤンキーを締め上げタップアウトを奪うシーンを僕は待ちわびていた。そして、練習の鬼であるノゲイラなら、統一王座戦に向けて、必ず欠点は克服してくる。今までも、そうだった。心配はあまりしていない。だけど、こんな素晴らしい試合が、総体的に殴り合いだけを好む風潮のアメリカ人しかLIVEで楽しめない現状が恨めしい。
百瀬博教(ももせひろみち) 享年67歳
呆気のない程の御仁の幕切れ。
常にPRIDEの会場で猪木や藤原ヒロシらと同席し、「FOREVER YOUNG AT HEART」と刺繍された印象深い帽子とサングラス姿で、時にはプロデューサーとして、時には勝利者賞のプレゼンターとして、目立っていた御仁。しかし、いつの間にかPRIDE会場でも見かけなくなり、未だに『一体、誰だ?』と思っている人も多いだろう。
御仁は、PRIDE発足にあたり数千万円を出資した人であの週刊現代で取り上げられた”PRIDEの黒い噂”。事の発端は百瀬御仁が主催する”鳥越祭を愉しむ会”の写真であると聞いた。ところが実際は記事が掲載される3年前の2003年に民放各局間で熾烈を極めた大晦日格闘技興行争いの件で、興行界で顔の利く御仁がPRIDEから身を引いた為に、御仁の影響下でなくなったDSEは、悪しき団体への抑制が効かなくなり、興行収入に群がる圧力に屈していく事となった。あまり詳しく書けないが、確かに任侠の家庭に生まれ、生涯アウトローだった御仁もダークサイドな部分を含んではいたが、とても正しい事を言っていた。
2002年8月15日。PRIDE GP 2004 ヘビー級決勝戦。前年、王座を奪われたヒョードルへのリベンジを胸に、這い上がって来たノゲイラが、ヒョードルのパウンドを回避している時、偶発したバッティングにより、試合続行不可能とジャッジが下り、ノーコンテストとなった。それを御仁は自身のサイトで『ノゲイラの背中』と題し、こう書いた。
百瀬博教オフィシャルサイトより引用
ー思いもよらない結末に失望した。
ー誇りを賭けた真剣勝負(ガチンコ)の舞台で無効試合(ノーコンテスト)とは一体どういうことなのか。
ーまったく納得がいかなかった。
ー高い金を払って遠い会場へやってきた観客はルールを見に来ているわけじゃない。
ー誰が一番強いかを見に来ている。
ー誰がなんと言おうがこの大会の優勝者はノゲイラで
ー賞金2000万は故郷の町へ持って帰らすべきだった。
覆った状況は違えど、昨年の三崎vs秋山の試合にも同じ事は言える。これ以外にも、御仁は特に世の若者、次世代に対して心にしみるメッセージや名言を数多く残している。詳しくは、浅草キッドのHP内にある2003年に文化放送でオンエアされた『百瀬博教の柳橋キッド 第16回』のテキスト化された内容を読んで頂きたい。絶対に何か心に刺さるはず。昭和の豪傑、導(しるべ)と慕いし大先輩が、また一人。
心からご冥福をお祈りいたします。
参考リンク:『百瀬博教の柳橋キッド 第16回』
呆気のない程の御仁の幕切れ。
常にPRIDEの会場で猪木や藤原ヒロシらと同席し、「FOREVER YOUNG AT HEART」と刺繍された印象深い帽子とサングラス姿で、時にはプロデューサーとして、時には勝利者賞のプレゼンターとして、目立っていた御仁。しかし、いつの間にかPRIDE会場でも見かけなくなり、未だに『一体、誰だ?』と思っている人も多いだろう。
御仁は、PRIDE発足にあたり数千万円を出資した人であの週刊現代で取り上げられた”PRIDEの黒い噂”。事の発端は百瀬御仁が主催する”鳥越祭を愉しむ会”の写真であると聞いた。ところが実際は記事が掲載される3年前の2003年に民放各局間で熾烈を極めた大晦日格闘技興行争いの件で、興行界で顔の利く御仁がPRIDEから身を引いた為に、御仁の影響下でなくなったDSEは、悪しき団体への抑制が効かなくなり、興行収入に群がる圧力に屈していく事となった。あまり詳しく書けないが、確かに任侠の家庭に生まれ、生涯アウトローだった御仁もダークサイドな部分を含んではいたが、とても正しい事を言っていた。
2002年8月15日。PRIDE GP 2004 ヘビー級決勝戦。前年、王座を奪われたヒョードルへのリベンジを胸に、這い上がって来たノゲイラが、ヒョードルのパウンドを回避している時、偶発したバッティングにより、試合続行不可能とジャッジが下り、ノーコンテストとなった。それを御仁は自身のサイトで『ノゲイラの背中』と題し、こう書いた。
百瀬博教オフィシャルサイトより引用
ー思いもよらない結末に失望した。
ー誇りを賭けた真剣勝負(ガチンコ)の舞台で無効試合(ノーコンテスト)とは一体どういうことなのか。
ーまったく納得がいかなかった。
ー高い金を払って遠い会場へやってきた観客はルールを見に来ているわけじゃない。
ー誰が一番強いかを見に来ている。
ー誰がなんと言おうがこの大会の優勝者はノゲイラで
ー賞金2000万は故郷の町へ持って帰らすべきだった。
覆った状況は違えど、昨年の三崎vs秋山の試合にも同じ事は言える。これ以外にも、御仁は特に世の若者、次世代に対して心にしみるメッセージや名言を数多く残している。詳しくは、浅草キッドのHP内にある2003年に文化放送でオンエアされた『百瀬博教の柳橋キッド 第16回』のテキスト化された内容を読んで頂きたい。絶対に何か心に刺さるはず。昭和の豪傑、導(しるべ)と慕いし大先輩が、また一人。
心からご冥福をお祈りいたします。
参考リンク:『百瀬博教の柳橋キッド 第16回』
