百瀬博教(ももせひろみち) 享年67歳
呆気のない程の御仁の幕切れ。
常にPRIDEの会場で猪木や藤原ヒロシらと同席し、「FOREVER YOUNG AT HEART」と刺繍された印象深い帽子とサングラス姿で、時にはプロデューサーとして、時には勝利者賞のプレゼンターとして、目立っていた御仁。しかし、いつの間にかPRIDE会場でも見かけなくなり、未だに『一体、誰だ?』と思っている人も多いだろう。
御仁は、PRIDE発足にあたり数千万円を出資した人であの週刊現代で取り上げられた”PRIDEの黒い噂”。事の発端は百瀬御仁が主催する”鳥越祭を愉しむ会”の写真であると聞いた。ところが実際は記事が掲載される3年前の2003年に民放各局間で熾烈を極めた大晦日格闘技興行争いの件で、興行界で顔の利く御仁がPRIDEから身を引いた為に、御仁の影響下でなくなったDSEは、悪しき団体への抑制が効かなくなり、興行収入に群がる圧力に屈していく事となった。あまり詳しく書けないが、確かに任侠の家庭に生まれ、生涯アウトローだった御仁もダークサイドな部分を含んではいたが、とても正しい事を言っていた。
2002年8月15日。PRIDE GP 2004 ヘビー級決勝戦。前年、王座を奪われたヒョードルへのリベンジを胸に、這い上がって来たノゲイラが、ヒョードルのパウンドを回避している時、偶発したバッティングにより、試合続行不可能とジャッジが下り、ノーコンテストとなった。それを御仁は自身のサイトで『ノゲイラの背中』と題し、こう書いた。
百瀬博教オフィシャルサイトより引用
ー思いもよらない結末に失望した。
ー誇りを賭けた真剣勝負(ガチンコ)の舞台で無効試合(ノーコンテスト)とは一体どういうことなのか。
ーまったく納得がいかなかった。
ー高い金を払って遠い会場へやってきた観客はルールを見に来ているわけじゃない。
ー誰が一番強いかを見に来ている。
ー誰がなんと言おうがこの大会の優勝者はノゲイラで
ー賞金2000万は故郷の町へ持って帰らすべきだった。
覆った状況は違えど、昨年の三崎vs秋山の試合にも同じ事は言える。これ以外にも、御仁は特に世の若者、次世代に対して心にしみるメッセージや名言を数多く残している。詳しくは、浅草キッドのHP内にある2003年に文化放送でオンエアされた『百瀬博教の柳橋キッド 第16回』のテキスト化された内容を読んで頂きたい。絶対に何か心に刺さるはず。昭和の豪傑、導(しるべ)と慕いし大先輩が、また一人。
心からご冥福をお祈りいたします。
参考リンク:『百瀬博教の柳橋キッド 第16回』
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闘議(とうぎ)ノーコンテスト裁定の末に ~071231_やれんのか!~ |
u-spirit 2008.02.05 |
原題:やりすぎんだよ!
誰が悪い訳でもない。
今日、都心に降り積もった雪の様に、みんなの心に刻まれた”あの日”を白く塗りつぶしてしまおう。
導き出された解答はノーコンテスト。あの日の熱狂は、無かった事にしよう。強烈なインパクトと共にあの場に居た観客の記憶には残っているが、記録には残こさない。そんな、”やれんのか!”が下した裁定を受け、撃沈したあの日以来、公に姿を見せなかった秋山成勲が記者会見を開いた。正直、内容を聞いて驚いた。
「もう一度、同条件で三崎和雄と闘いたい」と言ってのけた。あの、孤立無援な完全アウェーのリングに、もう一度、立ちたいと言わせる程、彼を掻き立てるモノは何だ?でも、残念ながら”あの状況”は二度と再現できない。何故なら、”あの時”居合わせたファンの中で、勝敗や裁定以上に三崎が言った”秋山の魂”に心打たれた者が、再戦の際には秋山に必ず声援を送るから、完全なアウェーとは絶対にならない。あの日の秋山はファンの胸に深く刻みこまれた。それは間違いない。
正直に言うと再戦には反対だ。今回下った裁定に不満は無いが、個人的に”即再戦”や”即リベンジ”そのものが余り好きではないから。一定期間を開けた後、数年後に対峙するなら賛同もするが、”勝って欲しかった選手”が勝利するまで、何度も同一相手とカードを組んであげる傾向は、生身の人間が削り合わねばならない競技として、好ましくない気がする。
プレイヤーが勝つまで、電源オン・オフを繰り返しリトライするコンピューターゲームかの様に、いとも簡単に”やり直し”を誘発し、何度も同じ相手同士を奪い合わせる発想は、あまりに安直だし危険だ。書面上、ノーコンテストとして消えてしまった今回の対戦においても、その思いは同じ。
”魔王”というより”羅王”となりつつある秋山成勲を今、闘わせるなら、ショーグン、シウバ、ヘンダーソンが最も相応しいが、いくら大連立でも、UFC所属選手となった彼らをブッキングするのは不可能。
ならば、実現可能な残された選択肢、それは、吉田秀彦しかない。と個人的に思う。谷川氏の言うとおりならば、優先的な契りのあった三崎和雄を事情を知らなかったとは言え、結果としてスッ飛ばしてブッキングした”戦極”サイドにも若干の非がある訳で、働きかければ、秋山×吉田は簡単に実現すると思うのだが。やはり、”戦極”は大連立には参加せず、自分たちの大きな木の下から出ず、ドンキホーテを気取り、我が道を行くか…。
誰が悪い訳でもない。
今日、都心に降り積もった雪の様に、みんなの心に刻まれた”あの日”を白く塗りつぶしてしまおう。
導き出された解答はノーコンテスト。あの日の熱狂は、無かった事にしよう。強烈なインパクトと共にあの場に居た観客の記憶には残っているが、記録には残こさない。そんな、”やれんのか!”が下した裁定を受け、撃沈したあの日以来、公に姿を見せなかった秋山成勲が記者会見を開いた。正直、内容を聞いて驚いた。
「もう一度、同条件で三崎和雄と闘いたい」と言ってのけた。あの、孤立無援な完全アウェーのリングに、もう一度、立ちたいと言わせる程、彼を掻き立てるモノは何だ?でも、残念ながら”あの状況”は二度と再現できない。何故なら、”あの時”居合わせたファンの中で、勝敗や裁定以上に三崎が言った”秋山の魂”に心打たれた者が、再戦の際には秋山に必ず声援を送るから、完全なアウェーとは絶対にならない。あの日の秋山はファンの胸に深く刻みこまれた。それは間違いない。
正直に言うと再戦には反対だ。今回下った裁定に不満は無いが、個人的に”即再戦”や”即リベンジ”そのものが余り好きではないから。一定期間を開けた後、数年後に対峙するなら賛同もするが、”勝って欲しかった選手”が勝利するまで、何度も同一相手とカードを組んであげる傾向は、生身の人間が削り合わねばならない競技として、好ましくない気がする。
プレイヤーが勝つまで、電源オン・オフを繰り返しリトライするコンピューターゲームかの様に、いとも簡単に”やり直し”を誘発し、何度も同じ相手同士を奪い合わせる発想は、あまりに安直だし危険だ。書面上、ノーコンテストとして消えてしまった今回の対戦においても、その思いは同じ。
”魔王”というより”羅王”となりつつある秋山成勲を今、闘わせるなら、ショーグン、シウバ、ヘンダーソンが最も相応しいが、いくら大連立でも、UFC所属選手となった彼らをブッキングするのは不可能。
ならば、実現可能な残された選択肢、それは、吉田秀彦しかない。と個人的に思う。谷川氏の言うとおりならば、優先的な契りのあった三崎和雄を事情を知らなかったとは言え、結果としてスッ飛ばしてブッキングした”戦極”サイドにも若干の非がある訳で、働きかければ、秋山×吉田は簡単に実現すると思うのだが。やはり、”戦極”は大連立には参加せず、自分たちの大きな木の下から出ず、ドンキホーテを気取り、我が道を行くか…。
原題:負けんのか!抑圧に…
先日、上げたコラムに意外な程、苦情が殺到した。その苦情内容とは、「秋山を擁護し過ぎ!」と。別に擁護したつもりは無いが…。ノーコンテストという裁定に不服が無いと述べた僕の意見が、皆さん、お気に召さなかったようだ。
言葉足らずで申し訳なかったが、僕個人の中では、既にあの日、リングで観たままが答えであり、後から外野が”物言い”をつけて、それらしい理由を紙切れ一枚で発表しようが、朽ちた者が記者会見を開こうが、あの日、あの場に最後に立っていた者こそが”勝者”であり、その事実は覆らない。これが結論であるからあえて、異は唱えなかった次第であります。
そもそも、僕も格闘技好きな”ド素人”でしかなく、競技上の機微やルール認識まで掘り下げて追求はできない。”決闘”としての側面と”競技”としての側面が存在する"格闘技"において、勝敗を客観的に裁定するなら実際に競技者に聞かないと本当のところは分からない。
そこでこの週末、名前は伏せるが現役の総合格闘家2名に会い、競技者としての見解と意見を聞いてきた。先ず、2名が口を揃えて「本来の実力は、秋山選手が上だったと思います」と答えた。ただ、あの特異な空気に満ちた会場であり、当然、”平常心”を削がれ、あの日のリングでは両者、普段どおりとは言い難い状態でした。”別のチカラ”が、上手く作用した者と反作用した者に明暗がクッキリ出ました」とも付け足した。その前置きがあって、話題は”問題の4点ポジション”へと。
「問題の蹴りは、完全に流れの中での攻撃であり、かつ、あの体制を4点ポジションと呼んだ事も認識も僕らには今まで無い」と断言。更に、「あの名勝負がノーコンテストでは、あまりに三崎選手が可哀相だ」と。
続けて「そもそも、三崎選手の放った1発目のフックで、秋山選手は相当効いていたと見受けられた。それは、その後のアクションで明確に分かる。追い討ちを警戒したというより、自尊心の強い秋山選手の性格が災いし、初めてパンチを貰ってダウンした事に焦り、"やばい、格好悪い"と即、”体裁を取り繕う”為に、まだ、ダメージが抜け切らず、思うように体が動かぬ間に、起き上がろうとした事が”重大なミス”であり、結果的にフィニッシュの蹴りを喰らうハメになったんでしょう。あんなパンチをもらったら、直ぐには体が動きません。柔道家だから、落ち着いてグランドへ移行するなり、相手を引き込み密着して呼吸を整えるとか、普段の秋山選手なら出来たでしょう。それが、試合のアヤという怖さです。実力以上を発揮できる部分と、練習した事が全く出せない部分があり、それが試合後、自分の修正や反省の糧となり、次に向け練習するのです」と言った。
ご尤(もっと)も!!納得した。
「当事者として自分が犯した”試合中のミス”は、自分で分かっている筈。なのに、後で”蹴りは反則だ!"と抗議するのは、同じ競技に関わる選手の立場から言うと、非常に格好悪いとの印象を持ったが、秋山選手本人が率先してというより、周囲に絆された抗議と解釈している。結果さえもひっくり返すチカラを持っている秋山陣営と今後、多くの団体や選手は、試合をしたがらないでしょうね」とも言っていた2人。
彼らはバイトしながら、試合の宛が無くても、一生懸命、毎日、練習している。そんな、直向な若者と権力を振りかざすズルい大人と、それに屈した情けない大人どちらが正しき者なのか?僕はまだ、正常に判断できる。だから、それでいい。
先日、上げたコラムに意外な程、苦情が殺到した。その苦情内容とは、「秋山を擁護し過ぎ!」と。別に擁護したつもりは無いが…。ノーコンテストという裁定に不服が無いと述べた僕の意見が、皆さん、お気に召さなかったようだ。
言葉足らずで申し訳なかったが、僕個人の中では、既にあの日、リングで観たままが答えであり、後から外野が”物言い”をつけて、それらしい理由を紙切れ一枚で発表しようが、朽ちた者が記者会見を開こうが、あの日、あの場に最後に立っていた者こそが”勝者”であり、その事実は覆らない。これが結論であるからあえて、異は唱えなかった次第であります。
そもそも、僕も格闘技好きな”ド素人”でしかなく、競技上の機微やルール認識まで掘り下げて追求はできない。”決闘”としての側面と”競技”としての側面が存在する"格闘技"において、勝敗を客観的に裁定するなら実際に競技者に聞かないと本当のところは分からない。
そこでこの週末、名前は伏せるが現役の総合格闘家2名に会い、競技者としての見解と意見を聞いてきた。先ず、2名が口を揃えて「本来の実力は、秋山選手が上だったと思います」と答えた。ただ、あの特異な空気に満ちた会場であり、当然、”平常心”を削がれ、あの日のリングでは両者、普段どおりとは言い難い状態でした。”別のチカラ”が、上手く作用した者と反作用した者に明暗がクッキリ出ました」とも付け足した。その前置きがあって、話題は”問題の4点ポジション”へと。
「問題の蹴りは、完全に流れの中での攻撃であり、かつ、あの体制を4点ポジションと呼んだ事も認識も僕らには今まで無い」と断言。更に、「あの名勝負がノーコンテストでは、あまりに三崎選手が可哀相だ」と。
続けて「そもそも、三崎選手の放った1発目のフックで、秋山選手は相当効いていたと見受けられた。それは、その後のアクションで明確に分かる。追い討ちを警戒したというより、自尊心の強い秋山選手の性格が災いし、初めてパンチを貰ってダウンした事に焦り、"やばい、格好悪い"と即、”体裁を取り繕う”為に、まだ、ダメージが抜け切らず、思うように体が動かぬ間に、起き上がろうとした事が”重大なミス”であり、結果的にフィニッシュの蹴りを喰らうハメになったんでしょう。あんなパンチをもらったら、直ぐには体が動きません。柔道家だから、落ち着いてグランドへ移行するなり、相手を引き込み密着して呼吸を整えるとか、普段の秋山選手なら出来たでしょう。それが、試合のアヤという怖さです。実力以上を発揮できる部分と、練習した事が全く出せない部分があり、それが試合後、自分の修正や反省の糧となり、次に向け練習するのです」と言った。
ご尤(もっと)も!!納得した。
「当事者として自分が犯した”試合中のミス”は、自分で分かっている筈。なのに、後で”蹴りは反則だ!"と抗議するのは、同じ競技に関わる選手の立場から言うと、非常に格好悪いとの印象を持ったが、秋山選手本人が率先してというより、周囲に絆された抗議と解釈している。結果さえもひっくり返すチカラを持っている秋山陣営と今後、多くの団体や選手は、試合をしたがらないでしょうね」とも言っていた2人。
彼らはバイトしながら、試合の宛が無くても、一生懸命、毎日、練習している。そんな、直向な若者と権力を振りかざすズルい大人と、それに屈した情けない大人どちらが正しき者なのか?僕はまだ、正常に判断できる。だから、それでいい。
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闘議(とうぎ)他競技から得た秋山事件の答え ~071231_やれんのか!~ |
u-spirit 2008.02.05 |
365日間、格闘技ファンの胸に突き刺ってきた痞(つか)え。
今の世の中、権力者に都合良く、何事も有耶無耶にされ、理不尽がまかり通り、みんなが利己主義に”利得”しか追求しない。多くの人は、これを”矛盾”と受け入れ、半ば諦めて生きている。僕自身も、その中の一人。
しかし、こと競技やスポーツと呼ばれる類において、特に裸身で闘う”格闘技”のリングだけは、他のチカラの及ぶ事のない聖域だと信じてきた。その聖域で戦う武人は我々の理想像であり、指針だと思ってきた。しかし一昨年末、「勝つ事が全て」と己の持ち合わせたスキルを誇示せず、故意にルールを逸脱し、姑息な手段を用いた挙句、クレームを付け、桜庭を非難してまで、言い逃れをした秋山。処分は下されたものの、釈然としないまま嫌な気持ちだけが、武人への憧れを抱いていたファンの心根に深く蔓延った。やっぱり、どの世界も…と。だが、一人の男が秋山事件という痞えにピリオドを打ってくれた。
三崎和雄よ、ありがとう。
雄叫びを上げ、声が枯れ、見ず知らずの隣の人と抱き合って、喜びを分かち合いながら、泣いた。
そして、試合後の三崎は
「お前は去年、沢山の人と子供たちを裏切った。オレは絶対に許さない。でも、今日試合をして、お前の気持ちがオレにも届いた。だから、これからはリングの上で沢山の人たちと子供たちに、誠意を見せて闘ってほしい」
と秋山の目を見ながら語った。
この一年、この事件の本質を考えていた。そして、他競技を見ている時に、あるヒントに辿り着いた。
本来、「競技者としてスポーツマンシップに則るのは当然だ」と日本人の誰もが思うのだが、冷静に世界を見渡せば、多くの国や民族が”勝利至上主義”であり、強(したた)かに勝負に挑んでくる。「正々堂々と潔く」を重んじる”武道精神”を貫いているのは、我々、日本だけだ。
例えば世界のサッカーで多用される「ずる賢さ」などが最たるもので、記憶に新しい野球の北京オリンピック・アジア最終予選でも、韓国は直前になってスターティングメンバーを7名も入れ替え、事前の紳士協定を無視して、「ルール規定内だ」と主張していた。柔道の世界選手権でも、国際ルール規定に基づき”後付けの技”を有効と見なされたり、我々から見れば卑怯と映る行為も、お国が違えば許容範囲とされるのが現実だ。このギャップが今回の騒動をここまで増幅させた要因なのかもしれない。
強(したた)かな相手にどう、対抗すれば良いのか?答えはひとつ。
揺るぎない強さを備えればいい。今回の三崎和雄や野球の星野JAPANが体現したように”強かさ”には”力強さ”で対抗するしかない。それが、唯一の方法。やはり、日本人として”強い者は正しくあれ!”とまでは言わないが、本物なら姑息に欺く事無かれ。と言いたい。そして、格闘技においては、”武道精神”を絶対に失って欲くない。
諸外国に”平和ボケのお人好し日本人”と嘲笑われて、迎合し同じ戦法で”強かに”走った時点で、古からの教え、日本人としての”誇り”や”魂”を捨てる事を意味する。”武道精神”は”大和魂”であり、世界に誇れる我々のアイデンティティそのものなのだから。正々堂々と勇敢に闘った武人には、勝敗に関係なく、心から敬意を示す。今回の試合後に秋山に対しても声援と拍手が起こった事実が、日本人の心意気を表している。
観戦していた秋山の親友の清原和博が会場のブーイングや、三崎の秋山に対する意見にムカついたと発言したらしいが、三崎の所属するGRABAKAの選手たちは、数年前ジムもなく駒沢公園で体育用のマットを敷いて練習をしていた。そんな環境下でも直向に総合格闘技の明日を夢見て、努力して今日がある。競技にかける想いの長けが彼らにはある。
それを秋山の友人だからと野球人の清原が、同じ土俵に上がりもしないで、三崎の顔を蹴り上げたいと発言するのは、おかしな話だ。それに、当人の秋山は最初から最後まで”潔く”武人として振舞っていた。あの会場にいた多くの人が、その勇姿を見届け、心打たれ、認めた。秋山に異議を唱える者はもう、居ないだろう。3万人近い観衆に罵声を浴びせられ、孤立無縁の状態で闘いに挑める”強さ”は僕にはない。
あの日の秋山は確かに強かった。これ以上、我々の中で生まれ変わった秋山を辱めないで欲しい。清原よ、余計な心配は無用だ。今の秋山なら、やれんだよ!!
今の世の中、権力者に都合良く、何事も有耶無耶にされ、理不尽がまかり通り、みんなが利己主義に”利得”しか追求しない。多くの人は、これを”矛盾”と受け入れ、半ば諦めて生きている。僕自身も、その中の一人。
しかし、こと競技やスポーツと呼ばれる類において、特に裸身で闘う”格闘技”のリングだけは、他のチカラの及ぶ事のない聖域だと信じてきた。その聖域で戦う武人は我々の理想像であり、指針だと思ってきた。しかし一昨年末、「勝つ事が全て」と己の持ち合わせたスキルを誇示せず、故意にルールを逸脱し、姑息な手段を用いた挙句、クレームを付け、桜庭を非難してまで、言い逃れをした秋山。処分は下されたものの、釈然としないまま嫌な気持ちだけが、武人への憧れを抱いていたファンの心根に深く蔓延った。やっぱり、どの世界も…と。だが、一人の男が秋山事件という痞えにピリオドを打ってくれた。
三崎和雄よ、ありがとう。
雄叫びを上げ、声が枯れ、見ず知らずの隣の人と抱き合って、喜びを分かち合いながら、泣いた。
そして、試合後の三崎は
「お前は去年、沢山の人と子供たちを裏切った。オレは絶対に許さない。でも、今日試合をして、お前の気持ちがオレにも届いた。だから、これからはリングの上で沢山の人たちと子供たちに、誠意を見せて闘ってほしい」
と秋山の目を見ながら語った。
この一年、この事件の本質を考えていた。そして、他競技を見ている時に、あるヒントに辿り着いた。
本来、「競技者としてスポーツマンシップに則るのは当然だ」と日本人の誰もが思うのだが、冷静に世界を見渡せば、多くの国や民族が”勝利至上主義”であり、強(したた)かに勝負に挑んでくる。「正々堂々と潔く」を重んじる”武道精神”を貫いているのは、我々、日本だけだ。
例えば世界のサッカーで多用される「ずる賢さ」などが最たるもので、記憶に新しい野球の北京オリンピック・アジア最終予選でも、韓国は直前になってスターティングメンバーを7名も入れ替え、事前の紳士協定を無視して、「ルール規定内だ」と主張していた。柔道の世界選手権でも、国際ルール規定に基づき”後付けの技”を有効と見なされたり、我々から見れば卑怯と映る行為も、お国が違えば許容範囲とされるのが現実だ。このギャップが今回の騒動をここまで増幅させた要因なのかもしれない。
強(したた)かな相手にどう、対抗すれば良いのか?答えはひとつ。
揺るぎない強さを備えればいい。今回の三崎和雄や野球の星野JAPANが体現したように”強かさ”には”力強さ”で対抗するしかない。それが、唯一の方法。やはり、日本人として”強い者は正しくあれ!”とまでは言わないが、本物なら姑息に欺く事無かれ。と言いたい。そして、格闘技においては、”武道精神”を絶対に失って欲くない。
諸外国に”平和ボケのお人好し日本人”と嘲笑われて、迎合し同じ戦法で”強かに”走った時点で、古からの教え、日本人としての”誇り”や”魂”を捨てる事を意味する。”武道精神”は”大和魂”であり、世界に誇れる我々のアイデンティティそのものなのだから。正々堂々と勇敢に闘った武人には、勝敗に関係なく、心から敬意を示す。今回の試合後に秋山に対しても声援と拍手が起こった事実が、日本人の心意気を表している。
観戦していた秋山の親友の清原和博が会場のブーイングや、三崎の秋山に対する意見にムカついたと発言したらしいが、三崎の所属するGRABAKAの選手たちは、数年前ジムもなく駒沢公園で体育用のマットを敷いて練習をしていた。そんな環境下でも直向に総合格闘技の明日を夢見て、努力して今日がある。競技にかける想いの長けが彼らにはある。
それを秋山の友人だからと野球人の清原が、同じ土俵に上がりもしないで、三崎の顔を蹴り上げたいと発言するのは、おかしな話だ。それに、当人の秋山は最初から最後まで”潔く”武人として振舞っていた。あの会場にいた多くの人が、その勇姿を見届け、心打たれ、認めた。秋山に異議を唱える者はもう、居ないだろう。3万人近い観衆に罵声を浴びせられ、孤立無縁の状態で闘いに挑める”強さ”は僕にはない。
あの日の秋山は確かに強かった。これ以上、我々の中で生まれ変わった秋山を辱めないで欲しい。清原よ、余計な心配は無用だ。今の秋山なら、やれんだよ!!
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Hero's Eye大晦日興行に抱く危機感 ~071231_Dynamite!!~ |
Hero 2008.01.08 |
12月31日の大晦日。大阪ドームへ行ってまいりました。15時のオープニング開始直前に入場。観客は6割ほどの入りといった感じでしょうか。。。スタンドの上段席は開放しておりませんでした。それでも、年に1回の大晦日興行です。盛り上がりはと言えば、、、まぁ、おとなしいこと、関西ファン。ということで、不穏なテンションのまま観戦開始。レポートです。
※なお、第1、第2試合のK-1甲子園1回戦は割愛します。1分ほど見てから、マクド食ってましたから。
※なお、第1、第2試合のK-1甲子園1回戦は割愛します。1分ほど見てから、マクド食ってましたから。
<第3試合>
●宮田和幸 × ヨアキム・ハンセン○
1Rは、互角の戦い。2R中盤のグランド攻防。上のポジションの宮田がヨアキムの足を取りにいったところをスイープされ、そのままチョークスリーパー。ヨアキムの冷静さが目立った試合。スキルの違いか。
<第4試合>
●西島洋介 × メルヴィン・マヌーフ○
スタンドの攻防では、マヌーフのパンチは西島にあたらず。さすがのディフェンス能力を見せたが、タックルは全く切れず。サイドポジションから簡単にマウントへを取られ、ガード出来ずにKO負け。限界かな、洋介山。
<第5試合>
●ミノワマン × ズール○
1R:終始逃げ回りながら、30秒に1回のペースでローを入れていくミノワマン。ラスト1分でつかまりグランドへ。バックを取られながら立ち上がったところで、背負い投げ一閃!!柔道なら一本でミノワマンの勝ちなんだけどね。
2R:2分過ぎにグランドへ。ズールにバックから打撃を入れられるミノワマンだが、ゴングに助けられる。
3R:スタミナ切れの両者。ここで体重差が如実に。グランド→パウンド→タオル。足を取れなかったミノワマン。スキルのない相手なら、この体重差でも勝負になったのかもしれないが、ズールはそれほど甘くなかったといったところか。
<第6試合>
○田村潔司 × 所英男●
田村が所をすべて受け止めた試合。田村の左ミドルは強烈。スタンド観戦の私にもバシバシ伝わってくる。グランドの攻防では田村が1枚上手か。最後はアームバーで一本。所は自分の良さが出し切れないまま終わった。試合直後にプレゼンテーターの前田日明が、田村に向かってトロフィーを投げつけたのがインパクト強すぎ。この日ここまででは一番の印象度。
<第7試合>
●HIROYA × 雄大○
試合内容はまぁ、いいでしょ。大晦日に行われる試合としては、両者とも役不足。仕方のない事だが、一観客としてはこのレベルの試合を延長まで見せられても。。。といったところ。将来有望な選手である事は確かなのだろうが、別に舞台を設けてあげればいいことではないのだろうか。大晦日にやる試合ではない。
<第8試合>
○武蔵 × ベルナール・アッカ●
退屈な試合。観客が沸くのはアッカのがむしゃらなラッシュ時のみ。それまで有効打のない武蔵だったが、3R中盤に唯一の見せ場であった左ストレート一発でKO。武蔵は一発で決めたところで面目を保ったかに見えるが、アッカの頑張りの印象のほうが高い。
<第9試合>
○ニコラス・ペタス × キム・ヨンジョン●
ペタスは綾戸智恵の生歌で入場。私の前列に座っていた女の子が、「ウエトアヤや!!」と絶叫。いや、間違ってますよ。おばちゃんやし、出て来たの。なんとなくこの試合、それで満足。
1R:巨神兵のようなキム・ヨンジュンにセオリー通りにローをイン・アウト共に入れていくペタス。終了間際にダウンを奪う。
2R:ひたすらローをもらったキムは戦意喪失状態でパンチをもらう。爽快なKO劇。ここまでのMVPはペタスか。
<第10試合>
○魔裟斗 × チェ・ヨンス●
ある意味、一番注目していた試合。チェ・ヨンスと言えば、畑山と激闘を繰り広げたボクシングの元世界チャンピオンである。むちゃくちゃ強かった記憶しかないのだ。
1R:パンチだけかと思っていたヨンスが、キックを見せる。しかも、トリッキーなものも混ぜ合わせて。。。まさに付け焼き刃。かなりがっかりしたのは、言うまでもない。冷静な魔裟斗は追いつめてから、左ハイ一発でダウンを奪う。
2R:キックは見せなくなったヨンス。魔裟斗は、様々な攻撃バリエーションを見せてヨンスを圧倒。
3R:ヨンスは、バックハンドブロー。。。さらにがっかりさせてくれる。蓄積されたローのダメージが如実に表れてくる。魔裟斗のラッシュに、ヨンス陣営からタオル。懸命な判断だろう。実力差をまざまざと見せつけた魔裟斗の完勝。
<第11試合>
○ボブ・サップ × ボビー・オロゴン●
オフコースの「さよなら」で登場のボビー。笑える登場に期待も膨らむが。
1R:序盤はお互いに慎重な立ち上がり。ボビーを捕まえようとするサップ。何度か逃げるがいかんせん体重差が。簡単につぶされてマウント→V1アームロック→パウンド→KO。まぁ、しゃあない。
<第12試合>
○山本“KID”徳郁 × ハニ・ヤヒーラ●
ヤヒーラは計量オーバー(なんと1.2キロも!!)のため、減点1からスタート。
1R:終始スタンドの攻防。終了間際にヤヒーラがグランドへ持ち込むが、ほどなくして終了。スタンドでもほぼ互角の打ち合いを見せる両者。
2R:KIDの打撃が的確にヤヒーラにヒットしていく。3分を過ぎたところで、連打でヤヒーラをダウンさせる。グランド状態のヤヒーラに蹴りを入れたところで、レフェリーストップ。ダウンを奪ったパンチの連打で勝負ありにも見えたが、その後のサッカーボールキックのようなダメ押しは、反則行為にも見えた。。。
<第13試合>
○桜庭和志 × 船木誠勝●
まず、船木の入場。あのマスクは笑ってしまったのだが。。。TVではどのように映っていたのだろうか。ただ、先ほど綾戸智恵をウエトアヤと叫んでいた女の子が、「船木ぃ〜!!おかえりぃ〜!!」と叫んでいた。なんか、悪い気はしない。続いて桜庭の入場!!の、前にと、会場のオーロラビジョンに、桜庭の姿と、帰ってきたウルトラマンのテーマ。なんとなくPRIDEっぽい演出の煽りVだが、クオリティーは・・・。早く試合を見せてくれと思ったのは、私だけではないはずだ。二人がリングの上で対峙しているをこの目で見る事ができるとは、感慨深くもあるのだが。
船木はスイッチしながら、桜庭はサウスポースタイルで牽制しあうが、片足タックルから桜庭がグランドを奪う。ここからのグランド攻防では両者ともうまさを見せる。立ち上がった桜庭はジャンピングでのパスガードを狙えば、観客は鋭く反応し沸き上がる。なかなかいい空気だ。
しばらくの猪木アリ状態であったが、ここで桜庭があっけなくサイドポジションを奪う。本当にあっけなく。そこから簡単に腕を取り、瞬く間にアームロックの体勢に。拍子抜けするほどの結末だったが、これは船木の試合勘が鈍っていたのが原因だろうか。昨年の悪夢が嘘のような、桜庭の完勝で幕を閉じたのであった。
●宮田和幸 × ヨアキム・ハンセン○
1Rは、互角の戦い。2R中盤のグランド攻防。上のポジションの宮田がヨアキムの足を取りにいったところをスイープされ、そのままチョークスリーパー。ヨアキムの冷静さが目立った試合。スキルの違いか。
<第4試合>
●西島洋介 × メルヴィン・マヌーフ○
スタンドの攻防では、マヌーフのパンチは西島にあたらず。さすがのディフェンス能力を見せたが、タックルは全く切れず。サイドポジションから簡単にマウントへを取られ、ガード出来ずにKO負け。限界かな、洋介山。
<第5試合>
●ミノワマン × ズール○
1R:終始逃げ回りながら、30秒に1回のペースでローを入れていくミノワマン。ラスト1分でつかまりグランドへ。バックを取られながら立ち上がったところで、背負い投げ一閃!!柔道なら一本でミノワマンの勝ちなんだけどね。
2R:2分過ぎにグランドへ。ズールにバックから打撃を入れられるミノワマンだが、ゴングに助けられる。
3R:スタミナ切れの両者。ここで体重差が如実に。グランド→パウンド→タオル。足を取れなかったミノワマン。スキルのない相手なら、この体重差でも勝負になったのかもしれないが、ズールはそれほど甘くなかったといったところか。
<第6試合>
○田村潔司 × 所英男●
田村が所をすべて受け止めた試合。田村の左ミドルは強烈。スタンド観戦の私にもバシバシ伝わってくる。グランドの攻防では田村が1枚上手か。最後はアームバーで一本。所は自分の良さが出し切れないまま終わった。試合直後にプレゼンテーターの前田日明が、田村に向かってトロフィーを投げつけたのがインパクト強すぎ。この日ここまででは一番の印象度。
<第7試合>
●HIROYA × 雄大○
試合内容はまぁ、いいでしょ。大晦日に行われる試合としては、両者とも役不足。仕方のない事だが、一観客としてはこのレベルの試合を延長まで見せられても。。。といったところ。将来有望な選手である事は確かなのだろうが、別に舞台を設けてあげればいいことではないのだろうか。大晦日にやる試合ではない。
<第8試合>
○武蔵 × ベルナール・アッカ●
退屈な試合。観客が沸くのはアッカのがむしゃらなラッシュ時のみ。それまで有効打のない武蔵だったが、3R中盤に唯一の見せ場であった左ストレート一発でKO。武蔵は一発で決めたところで面目を保ったかに見えるが、アッカの頑張りの印象のほうが高い。
<第9試合>
○ニコラス・ペタス × キム・ヨンジョン●
ペタスは綾戸智恵の生歌で入場。私の前列に座っていた女の子が、「ウエトアヤや!!」と絶叫。いや、間違ってますよ。おばちゃんやし、出て来たの。なんとなくこの試合、それで満足。
1R:巨神兵のようなキム・ヨンジュンにセオリー通りにローをイン・アウト共に入れていくペタス。終了間際にダウンを奪う。
2R:ひたすらローをもらったキムは戦意喪失状態でパンチをもらう。爽快なKO劇。ここまでのMVPはペタスか。
<第10試合>
○魔裟斗 × チェ・ヨンス●
ある意味、一番注目していた試合。チェ・ヨンスと言えば、畑山と激闘を繰り広げたボクシングの元世界チャンピオンである。むちゃくちゃ強かった記憶しかないのだ。
1R:パンチだけかと思っていたヨンスが、キックを見せる。しかも、トリッキーなものも混ぜ合わせて。。。まさに付け焼き刃。かなりがっかりしたのは、言うまでもない。冷静な魔裟斗は追いつめてから、左ハイ一発でダウンを奪う。
2R:キックは見せなくなったヨンス。魔裟斗は、様々な攻撃バリエーションを見せてヨンスを圧倒。
3R:ヨンスは、バックハンドブロー。。。さらにがっかりさせてくれる。蓄積されたローのダメージが如実に表れてくる。魔裟斗のラッシュに、ヨンス陣営からタオル。懸命な判断だろう。実力差をまざまざと見せつけた魔裟斗の完勝。
<第11試合>
○ボブ・サップ × ボビー・オロゴン●
オフコースの「さよなら」で登場のボビー。笑える登場に期待も膨らむが。
1R:序盤はお互いに慎重な立ち上がり。ボビーを捕まえようとするサップ。何度か逃げるがいかんせん体重差が。簡単につぶされてマウント→V1アームロック→パウンド→KO。まぁ、しゃあない。
<第12試合>
○山本“KID”徳郁 × ハニ・ヤヒーラ●
ヤヒーラは計量オーバー(なんと1.2キロも!!)のため、減点1からスタート。
1R:終始スタンドの攻防。終了間際にヤヒーラがグランドへ持ち込むが、ほどなくして終了。スタンドでもほぼ互角の打ち合いを見せる両者。
2R:KIDの打撃が的確にヤヒーラにヒットしていく。3分を過ぎたところで、連打でヤヒーラをダウンさせる。グランド状態のヤヒーラに蹴りを入れたところで、レフェリーストップ。ダウンを奪ったパンチの連打で勝負ありにも見えたが、その後のサッカーボールキックのようなダメ押しは、反則行為にも見えた。。。
<第13試合>
○桜庭和志 × 船木誠勝●
まず、船木の入場。あのマスクは笑ってしまったのだが。。。TVではどのように映っていたのだろうか。ただ、先ほど綾戸智恵をウエトアヤと叫んでいた女の子が、「船木ぃ〜!!おかえりぃ〜!!」と叫んでいた。なんか、悪い気はしない。続いて桜庭の入場!!の、前にと、会場のオーロラビジョンに、桜庭の姿と、帰ってきたウルトラマンのテーマ。なんとなくPRIDEっぽい演出の煽りVだが、クオリティーは・・・。早く試合を見せてくれと思ったのは、私だけではないはずだ。二人がリングの上で対峙しているをこの目で見る事ができるとは、感慨深くもあるのだが。
船木はスイッチしながら、桜庭はサウスポースタイルで牽制しあうが、片足タックルから桜庭がグランドを奪う。ここからのグランド攻防では両者ともうまさを見せる。立ち上がった桜庭はジャンピングでのパスガードを狙えば、観客は鋭く反応し沸き上がる。なかなかいい空気だ。
しばらくの猪木アリ状態であったが、ここで桜庭があっけなくサイドポジションを奪う。本当にあっけなく。そこから簡単に腕を取り、瞬く間にアームロックの体勢に。拍子抜けするほどの結末だったが、これは船木の試合勘が鈍っていたのが原因だろうか。昨年の悪夢が嘘のような、桜庭の完勝で幕を閉じたのであった。
<大会総括>
15時にオープニングが始まり、イベント終了が21時。オープニング前にリザーブファイトもあったので、6時間を軽く超える長時間興行でしたが、不思議と時間は早く過ぎていったように思えました。判定がほとんどなかったことが原因でしょうね。
退屈と思える試合は、K-1甲子園の試合と武蔵×アッカ戦ぐらいでしょうか。武蔵の試合クオリティーが高校生と同レベルとは思いませんが、実際に退屈だったのだから仕方がない。 さて、大阪ドームの盛り上がりはPRIDEのそれとは比べものにならないのですが、なんとか来年も大阪での興行を続けてもらいたいものです。ただ、帰宅後に時間差観戦した「やれんのか」の熱狂ぶりを見ると、関西在住者として寂しい気持ちになったのと同時に、来年以降の関西での大晦日興行に危機感を抱かざるを得ません。関西の格闘技熱をどげんかせんといかん!!と思う年の瀬でした。
15時にオープニングが始まり、イベント終了が21時。オープニング前にリザーブファイトもあったので、6時間を軽く超える長時間興行でしたが、不思議と時間は早く過ぎていったように思えました。判定がほとんどなかったことが原因でしょうね。
退屈と思える試合は、K-1甲子園の試合と武蔵×アッカ戦ぐらいでしょうか。武蔵の試合クオリティーが高校生と同レベルとは思いませんが、実際に退屈だったのだから仕方がない。 さて、大阪ドームの盛り上がりはPRIDEのそれとは比べものにならないのですが、なんとか来年も大阪での興行を続けてもらいたいものです。ただ、帰宅後に時間差観戦した「やれんのか」の熱狂ぶりを見ると、関西在住者として寂しい気持ちになったのと同時に、来年以降の関西での大晦日興行に危機感を抱かざるを得ません。関西の格闘技熱をどげんかせんといかん!!と思う年の瀬でした。
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闘議(とうぎ)葬送の式典 ~071231_やれんのか!~ |
u-spirit 2008.01.03 |
迷った挙句、田村のいない方”やれんのか!”へ向かう。真新しい首都高 外環状を経由して新都心IC。以前は、ほぼ2ヶ月間隔で通った埼玉スーパーアリーナ。便利になった分だけ、「今更…」と恨めしい気分にさえなる。そんな、久しぶりな光景に浸り、駐車場へ入庫する。先に開催されていたハッスル関係者と駐車場で遭遇し挨拶。その方の妹さんがバイトしている露店で”やれんのか!汁”を馳走になる。看板には「喰えんのか!」と書いてあり、食の安全が厳しく言及された年に、なんと横柄な売り文句だろう…と笑。場内はハッスル繋がりでアリーナ仕様。従来より小規模だが平等にどの席種からも観戦し易く、リングを包み込む配列で個人的には、こちらの方が好み。座席に着くと周囲には多くの知人、友人が来場していた。ハッスルとのWヘッダー組も多く、連れの女性が疲れて寝ている姿が目立つ。現地リポを頼まれた3人へのメールを作成していると目の前をM−1グローバル代表のモンテ・コックス氏が通り過ぎる。少なからず2008年の大連立のキーマンは、この巨漢のオッサン。開幕時間が近づくにつれ、待たされたファンのボルテージは上がりまくり。
そして、「それは一夜限りの…」至宝の佐藤&立木Vにて開幕。恒例の高田太鼓演舞で会場はアゲアゲになり、褌なし本部長の出て来いやぁ〜では無く、「かかって来いやぁ!」で出場選手紹介。秋山には恐ろしい程のブーイング。対照的に青木とヒョードルには、一時のサクやシウバを彷彿させる大歓声が上がる。その歓声に跳関十段は、感極まり顔を覆い隠し涙。やっぱり、この熱はHERO'Sの会場には無い。
そして、「それは一夜限りの…」至宝の佐藤&立木Vにて開幕。恒例の高田太鼓演舞で会場はアゲアゲになり、褌なし本部長の出て来いやぁ〜では無く、「かかって来いやぁ!」で出場選手紹介。秋山には恐ろしい程のブーイング。対照的に青木とヒョードルには、一時のサクやシウバを彷彿させる大歓声が上がる。その歓声に跳関十段は、感極まり顔を覆い隠し涙。やっぱり、この熱はHERO'Sの会場には無い。
<第1試合>
●ローマン・ゼンツォフ×マイク・ルソー○
戦前、オープニングとしてはパンチに欠けるカードと思えたが、初見だったルソーのスキルが高く、巨漢に似合わず器用であり流れるようなフィニッシュで感心させられる。
<第2試合>
○川尻達也×ルイス・アゼレード●
川尻の見事なビルドアップされた肉体に期待が膨らむもフィニッシュを焦って強引になり過ぎ、明らかな空回り。噛み合った様な、噛み合わなかった様な、キレの無い勿体無い微妙な試合となる。川尻にとって長すぎた空白が裏目に出たか?彼の実力はこんなものでは無い。
<第3試合>
○瀧本誠×ムリーロ・ブスタマンチ●
ブス先生のネチッコイ攻めに1Rは防戦一方の瀧本、2Rに起死回生の右ストレートから左フックをヒット!ブス先生の腰が砕けるも、タッキーが仕留め切れず判定にダウン分だけ有利な瀧本が勝利。
『総合格闘技を舐めてました』発言から丸3年、彼の格闘技人生は結果とカードに恵まれず暗中模索の日々だった。それでも挑み続け、ブスタマンチを敗るほどの地力を持つ”白き天才”の「戦極」での活躍に期待。
<第4試合>
○石田光洋×ギルバート・メレンデス●
この階級で台頭と言えば、カルバンと青木、そして、メレンデス。次いで川尻、その後ろに石田だと思っていた。しかし、空白の時間に程よい静養とスキルアップをした石田は、メレンデスの多彩な攻めを尽く潰す”巧み”ぶり。マットに叩きつけられれば、即座にやり返す心意気。メレンデスを後、一歩の所まで追い込んで時間切れ。だけど、いい試合だった。総合格闘技とは選手も技術も進化している事を象徴する試合。
<第5試合>
○三崎和雄×秋山成勲●
問題のクリームが盛り込まれた過激映像で”ヒール”秋山を煽る。ブーイング飛交う場内に出てきた秋山は表情ひとつ変えず。しかし、秋山の座礼でさえ、場内を逆撫でする演出のひとつに見えてしまう空気が漂う。一方の三崎和雄は、己の奥底から湧き出るもの、押し寄せるものを必死に抑えるかの様に、飛び跳ねながら入場する。
運命のゴング、隣席の知人の彼女が「これは?K-1?」と錯覚を起こしてしまう程、スタンドオンリーな展開に。序盤に秋山の見事なワン・ツーがヒットし三崎は意識を刈り取られフラッシュダウン、秋山は続けてパウンドで追撃するも、三崎が無意識?に防御姿勢を取り、耐え凌いで再びスタンド戦へ。終盤、ジリジリと三崎が地味な揺さ振りをかけ始める。スイッチング、フェイント、そして、虚をつくボディーブローが決まる。続け様に一手前と同モーションの左フックを今度は顎へヒットさせる。堪らず尻餅をついた秋山はこの日、初めて表情が変化し、慌てて立ち上がろうとした次の瞬間、三崎の蹴り上げた足の甲が秋山の顔面にメリ込み勝負アリ!!最後の光景は”バキ”の板垣恵介氏の描写そのもので圧巻。
三崎和雄の大逆転で決した後、リングの上も外も一気に臨界点へと達し、”埼玉メトロダウン”大爆発。雄叫びを上げ、奇声を発し、見ず知らずの者同士が抱擁し合ったり、ハイタッチしたり、異様な熱気に包まれる。己の勝利に舞い上がった三崎は、朦朧とする秋山を呼び寄せ肩に手を置いて”あの件”を叱責すると同時に、魂が伝わったと激励する。でも、最後の座礼に見えない土下座は必要ない。
『4点ポジションからのサッカーボールキックは反則では?』との声があるが、あれは”倒れ際の追い討ち”ではなく、”起き上がり際の攻撃”だと見えた。帰宅後、VTRを繰り返し見てみたが、試合中の流れを考慮すればギリギリ”セーフ”の範疇だった。もし、ジャッジに不服があったのなら、秋山サイドはあの時、その場で抗議するべきだった。リング内は多くの者が決戦の余韻に浸っていて、時間も充分にあった。事実、一番近くのコーナーで立ち会っていた彼らセコンド陣も、即座に合否を”断定”できない程、微妙なアクションだった。
後になってから抗議するのもいいが、秋山本人は敵地ながら最初から最後まで威風堂々と己を貫き闘い抜いた。そんな、勇姿を目の当たりにした観客からは、秋山の退場時に惜しみない拍手と歓声が送られた。秋山は、ただ無残に散った訳ではない。格闘家として生きるという”魂”を怒号の飛び交う中、言い訳せず一人、刻んだのだ。その誉れ高き行動に、後付けで外野がモノを言っては濁すだけ。
会場にいた全員が余韻に浸り、興奮したまま口々に感想を述べながら休憩タイムへ突入。その最中にメインの皇帝ヒョードルの試合が地上波の関係上、繰り上がりとアナウンス。「我々に地上波が帰ってきました」って…確かにそうだけど、現実は、ただの他力介入。タバコ、トイレ、売店の全てを諦めて、先ほどの秋山×三崎の激戦をレポート作成し、依頼されていた3名へのメール送信作業に追われる。そんな僕を見兼ねた友人のセクシーな彼女がスナック菓子と飲み物を差し入れてくれる。2007年最後の食事は”とんがりコーン”と”森永マミー”と”ボイン”。
<第6試合>
○エメリヤーエンコ・ヒョードル×チェ・ホンマン●
「葬送の式典」、この言葉にグッと来た。なんという名言か!!映像を手がける佐藤Dを含めた大会開催に拘った旧DSEスタッフの心意気を表現するに最も相応しい。これはファンに対する感謝の意を込めた”葬送”なのだ。しかし、思わぬ試合順変更で最終上映予定の煽りVが一部、未完のまま流れる。制作者の心境を考えると気の毒でならない。最終・大トリ予定の映像が、こんな形で…さぞや、不本意だろう。
試合の展開は、大きい人が体格差と体重差を生かして覆いかぶさる。器用な下の人がサンボの基本で足掛けて締め上げる。確かにホンマンが善戦した風に見えるが…パウンドも何発かはヒットして皇帝の顔に傷を付けたものの、○億とも言われるギャラを払う価値が本当にあるのか?と問いたくなる試合。
<第7試合>
○桜井“マッハ”速人×長谷川秀彦●
長谷川とマッハの差が予想以上に開いていた。マッハの打撃を嫌い組み付いて転がる長谷川、何度も何度も繰り返される同じ攻防。マッハも強いが、あと一つが足りずに時間だけが過ぎ、会場はどんどん冷めていく。長い長い試合は判定でマッハ。
ここでモンテ・コックス氏が登場しM−1グローバルの日本大会?を期待していてくれと発言。
<第8試合>
○青木真也×チョン・ブギョン●
シドニー五輪の柔道シルバーメダリストであるブギョン。カルバンの代役として急遽組まれた”金魚”ならぬ”銀魚”かと思いきや、侮るなかれ、腕がらみとグラウンドでの卓越した技術、青木の腕を2回もキャッチする実力者。2R以降、青木がポイントを挽回すべく、ポジショニング優先に試合を展開する。この経験値の差が判定結果に出て青木に軍配。個人的には見応えある試合だったが、カウントダウンの時刻が迫っていて、周囲も関係者も 心では「早く、極めてくれぇ〜頼むぅ」と願っていたはず。
そして、ギリギリセーフのカウントダウン&フィナーレ、しかし、言い馴れない”やれんのか!”の掛け声はグダグダのバラバラ。万感の想いを胸に、さようなら〜PRIDE!・・・ぅん???!!!
垂れ幕が現れ「桜咲くころ、夢の続きを・・・」「今年も やれんのか!」
モニターには「花咲く頃に、会いましょう・・・」
でも、一番のサプライズは、リング上、立木文彦氏の挨拶。いい声ですわ。
こんな事、書いていいのか分からないが、毎回、リングサイドの某側に陣取る”影の軍団”の姿が見当たらず。脱却したのか、ご遠慮願ったのか、定かではない。その代わりに今回のVIP席には、招待者より自腹組と思しきファンが大勢詰め掛けていた事が、いい傾向だったと思う。様々な事、残念に思いますが、形態なんか気にせず”夢のステージ”をこれからも担っていって下さい。
●ローマン・ゼンツォフ×マイク・ルソー○
戦前、オープニングとしてはパンチに欠けるカードと思えたが、初見だったルソーのスキルが高く、巨漢に似合わず器用であり流れるようなフィニッシュで感心させられる。
<第2試合>
○川尻達也×ルイス・アゼレード●
川尻の見事なビルドアップされた肉体に期待が膨らむもフィニッシュを焦って強引になり過ぎ、明らかな空回り。噛み合った様な、噛み合わなかった様な、キレの無い勿体無い微妙な試合となる。川尻にとって長すぎた空白が裏目に出たか?彼の実力はこんなものでは無い。
<第3試合>
○瀧本誠×ムリーロ・ブスタマンチ●
ブス先生のネチッコイ攻めに1Rは防戦一方の瀧本、2Rに起死回生の右ストレートから左フックをヒット!ブス先生の腰が砕けるも、タッキーが仕留め切れず判定にダウン分だけ有利な瀧本が勝利。
『総合格闘技を舐めてました』発言から丸3年、彼の格闘技人生は結果とカードに恵まれず暗中模索の日々だった。それでも挑み続け、ブスタマンチを敗るほどの地力を持つ”白き天才”の「戦極」での活躍に期待。
<第4試合>
○石田光洋×ギルバート・メレンデス●
この階級で台頭と言えば、カルバンと青木、そして、メレンデス。次いで川尻、その後ろに石田だと思っていた。しかし、空白の時間に程よい静養とスキルアップをした石田は、メレンデスの多彩な攻めを尽く潰す”巧み”ぶり。マットに叩きつけられれば、即座にやり返す心意気。メレンデスを後、一歩の所まで追い込んで時間切れ。だけど、いい試合だった。総合格闘技とは選手も技術も進化している事を象徴する試合。
<第5試合>
○三崎和雄×秋山成勲●
問題のクリームが盛り込まれた過激映像で”ヒール”秋山を煽る。ブーイング飛交う場内に出てきた秋山は表情ひとつ変えず。しかし、秋山の座礼でさえ、場内を逆撫でする演出のひとつに見えてしまう空気が漂う。一方の三崎和雄は、己の奥底から湧き出るもの、押し寄せるものを必死に抑えるかの様に、飛び跳ねながら入場する。
運命のゴング、隣席の知人の彼女が「これは?K-1?」と錯覚を起こしてしまう程、スタンドオンリーな展開に。序盤に秋山の見事なワン・ツーがヒットし三崎は意識を刈り取られフラッシュダウン、秋山は続けてパウンドで追撃するも、三崎が無意識?に防御姿勢を取り、耐え凌いで再びスタンド戦へ。終盤、ジリジリと三崎が地味な揺さ振りをかけ始める。スイッチング、フェイント、そして、虚をつくボディーブローが決まる。続け様に一手前と同モーションの左フックを今度は顎へヒットさせる。堪らず尻餅をついた秋山はこの日、初めて表情が変化し、慌てて立ち上がろうとした次の瞬間、三崎の蹴り上げた足の甲が秋山の顔面にメリ込み勝負アリ!!最後の光景は”バキ”の板垣恵介氏の描写そのもので圧巻。
三崎和雄の大逆転で決した後、リングの上も外も一気に臨界点へと達し、”埼玉メトロダウン”大爆発。雄叫びを上げ、奇声を発し、見ず知らずの者同士が抱擁し合ったり、ハイタッチしたり、異様な熱気に包まれる。己の勝利に舞い上がった三崎は、朦朧とする秋山を呼び寄せ肩に手を置いて”あの件”を叱責すると同時に、魂が伝わったと激励する。でも、最後の座礼に見えない土下座は必要ない。
『4点ポジションからのサッカーボールキックは反則では?』との声があるが、あれは”倒れ際の追い討ち”ではなく、”起き上がり際の攻撃”だと見えた。帰宅後、VTRを繰り返し見てみたが、試合中の流れを考慮すればギリギリ”セーフ”の範疇だった。もし、ジャッジに不服があったのなら、秋山サイドはあの時、その場で抗議するべきだった。リング内は多くの者が決戦の余韻に浸っていて、時間も充分にあった。事実、一番近くのコーナーで立ち会っていた彼らセコンド陣も、即座に合否を”断定”できない程、微妙なアクションだった。
後になってから抗議するのもいいが、秋山本人は敵地ながら最初から最後まで威風堂々と己を貫き闘い抜いた。そんな、勇姿を目の当たりにした観客からは、秋山の退場時に惜しみない拍手と歓声が送られた。秋山は、ただ無残に散った訳ではない。格闘家として生きるという”魂”を怒号の飛び交う中、言い訳せず一人、刻んだのだ。その誉れ高き行動に、後付けで外野がモノを言っては濁すだけ。
会場にいた全員が余韻に浸り、興奮したまま口々に感想を述べながら休憩タイムへ突入。その最中にメインの皇帝ヒョードルの試合が地上波の関係上、繰り上がりとアナウンス。「我々に地上波が帰ってきました」って…確かにそうだけど、現実は、ただの他力介入。タバコ、トイレ、売店の全てを諦めて、先ほどの秋山×三崎の激戦をレポート作成し、依頼されていた3名へのメール送信作業に追われる。そんな僕を見兼ねた友人のセクシーな彼女がスナック菓子と飲み物を差し入れてくれる。2007年最後の食事は”とんがりコーン”と”森永マミー”と”ボイン”。
<第6試合>
○エメリヤーエンコ・ヒョードル×チェ・ホンマン●
「葬送の式典」、この言葉にグッと来た。なんという名言か!!映像を手がける佐藤Dを含めた大会開催に拘った旧DSEスタッフの心意気を表現するに最も相応しい。これはファンに対する感謝の意を込めた”葬送”なのだ。しかし、思わぬ試合順変更で最終上映予定の煽りVが一部、未完のまま流れる。制作者の心境を考えると気の毒でならない。最終・大トリ予定の映像が、こんな形で…さぞや、不本意だろう。
試合の展開は、大きい人が体格差と体重差を生かして覆いかぶさる。器用な下の人がサンボの基本で足掛けて締め上げる。確かにホンマンが善戦した風に見えるが…パウンドも何発かはヒットして皇帝の顔に傷を付けたものの、○億とも言われるギャラを払う価値が本当にあるのか?と問いたくなる試合。
<第7試合>
○桜井“マッハ”速人×長谷川秀彦●
長谷川とマッハの差が予想以上に開いていた。マッハの打撃を嫌い組み付いて転がる長谷川、何度も何度も繰り返される同じ攻防。マッハも強いが、あと一つが足りずに時間だけが過ぎ、会場はどんどん冷めていく。長い長い試合は判定でマッハ。
ここでモンテ・コックス氏が登場しM−1グローバルの日本大会?を期待していてくれと発言。
<第8試合>
○青木真也×チョン・ブギョン●
シドニー五輪の柔道シルバーメダリストであるブギョン。カルバンの代役として急遽組まれた”金魚”ならぬ”銀魚”かと思いきや、侮るなかれ、腕がらみとグラウンドでの卓越した技術、青木の腕を2回もキャッチする実力者。2R以降、青木がポイントを挽回すべく、ポジショニング優先に試合を展開する。この経験値の差が判定結果に出て青木に軍配。個人的には見応えある試合だったが、カウントダウンの時刻が迫っていて、周囲も関係者も 心では「早く、極めてくれぇ〜頼むぅ」と願っていたはず。
そして、ギリギリセーフのカウントダウン&フィナーレ、しかし、言い馴れない”やれんのか!”の掛け声はグダグダのバラバラ。万感の想いを胸に、さようなら〜PRIDE!・・・ぅん???!!!
垂れ幕が現れ「桜咲くころ、夢の続きを・・・」「今年も やれんのか!」
モニターには「花咲く頃に、会いましょう・・・」
でも、一番のサプライズは、リング上、立木文彦氏の挨拶。いい声ですわ。
こんな事、書いていいのか分からないが、毎回、リングサイドの某側に陣取る”影の軍団”の姿が見当たらず。脱却したのか、ご遠慮願ったのか、定かではない。その代わりに今回のVIP席には、招待者より自腹組と思しきファンが大勢詰め掛けていた事が、いい傾向だったと思う。様々な事、残念に思いますが、形態なんか気にせず”夢のステージ”をこれからも担っていって下さい。
