FIGHT FOR YOUR RIGHT電撃男が男の中の男へ |
yojirock 2004.04.23 |
K-1の電撃伊達男、ステファン・”ブリッツ”・レコが4.25.PRIDEヘビー級GP出場決定!対戦相手はGP初出場となる世界の暴走王、小川直也だ。
なぜ、こういうことが起ってしまったのか?レコは昨年のK-1 WORLD GPで決勝トーナメントまで勝ち進んでいたにもかかわらず、契約で折り合いがつかずGP欠場となってしまった為に年末の猪木祭に参戦。K-1関係者はレコに対して昨年のGP排除処分を詫び、新たに契約を結ぶように申し出たが、これを拒否し、さらにライバルであるPRIDEと2年契約を結んでしまったのである。これは、レコにとってのK-1に対する怒りの現れなのか。そして、PRIDE転向の初戦として、今回のGP開幕戦を選んだのである。
レコは97年のK-1 BRAVESからK-1に参戦し、他の選手に比べれば特に飛び抜けた才はないものの、バランスのとれたファイトスタイルであのルックスでいつしかK-1の中心人物にまで飛躍した。その中心人物であった彼が一気に要注意人物に生まれ変わった瞬間があった。2001年8月にラスベガスで行われたGP予選トーナメントの決勝戦、相手はピーター・アーツ。アーツの勝利を確信する者が多い中、レコは2Rで右フック、右アッパーでダウンを奪い、3Rではついに右ストレートでアーツを失神KOしトーナメントを優勝したのである。この時の衝撃は余りにも大きく、今でもなおレコの紹介VTRに使用されている。
レコの近年の急成長ぶりを見れば、これからのK-1を背負う重要人物になることは間違いなかっただけに、PRIDE転向はK-1ファンからすれば残念な結果です。ミルコに続き、レコも手放してしまったK-1が少し心配ですが、K-1は選手層が厚い上に次世代を担う選手が活躍していますので、大丈夫かもしれませんね。それに総合のリングで暴れるレコを見てみたいです。ミルコの様に常にスタンドで戦おうとするスタイルではなく、グラウンドテクニックも磨いて欲しいです。寝ても立っても強い、ヒース・ヒーリングの様な選手になってくれれば、PRIDEファンにとっても人気の選手になるかもしれません。実際、ヒーリングと同じゴールデン・グローリー所属なので、不可能ではないでしょう。ミルコと比較してみると、パンチはレコの方が得意ですが、キックに関してはレコは柔軟性に少し欠けているので、ミルコほどではありません。とは言うものの、昨年の猪木祭では右ハイキック一撃で村上和成をKOしているので、破壊力は測り知れません。
しかし、小川直也を甘くみてはいけません。すでにレコは挑発していますが・・。いくらレコと言えど、易々と勝てる相手ではありません。K-1ルールなら問題ありませんが、総合ではどうでしょうか?小川はタフな上にオリンピック銀メダリストです。ヘビー級暫定王者のアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラも小川戦を視野に入れていますし、この試合、どちらが勝つのか予想できないです。非常に楽しみにしています。僕はレコを応援していますが、勝ち負けにはこだわっていません。楽しい試合を見せてください。
プロレスバカより愛を込めてプロレス(プロレスラー)って強いの? |
28ん 2004.04.16 |
プロレスの楽しさ、楽しみ方を皆さんに伝えるのが、私の第一の仕事とわかっているんですが、今回は私的な視点でプロレスを語らせて下さい。まさに今プロレスにとって、最大の転機が訪れようとしています。これを活かせるか否かはプロレス関係者のみならず、私も含めたファンの皆さんが真剣に考える必要があると私は考えます。最大のピンチの裏にチャンスがあり、最大のチャンスの裏に最大のピンチがある。今、プロレス界の状況は正にその状態にあります。回りくどい言い方をしてすみません。今回は皆さんにしっかりと御理解いただきたいのです。
「ボブ・サップを取り巻く状況をあまり軽く見てはいけない。」このキーワードを胸にしっかりと刻み続きへと進んでいただきたい。今、世間でボブサップを知らない人はきわめて少ないと思われます。露出度、認知度でいえばタレントとしてもスポーツ選手としてもかなり上位ではないでしょうか。世論調査でも好きなスポーツで格闘技は上位にランキングされていないにもかかわらず、すきな選手のランキングではなんとサップは17位にランキングされているのです。「なんだよ、そんなもんかよ」などと思うなかれ、あのベッカムや朝青龍よりも上なんです。
K-1は今真剣に一人勝ち路線に進もうとしています。まずは、観客、視聴者を意識した発信を最優先に考えてます。曙の起用もそう、目の肥えた一部にファンには、格闘家として成長していく様は期待させられるところありますが、試合内容としては、見応えあるものではないし、メイン張るだけのものではないと思います。けど一般視聴者が待っているのはあれなのです。K-1は、収益性を考えるあまり、客に媚びているのではないのかとさえ私個人の意見としては思ってしまいます。しかし、逆に言うと世間が欲するものを提供する。それを第一に考えだしたと言う事なのではないでしょうか。勝者となるために。
新日本プロレスは、至宝IWGPをボブ・サップに頂冠されてしまいました。しかも新日本プロレス内の一派である魔界倶楽部所属となっていたのに、チャンピオンになるや否や裏切り。K-1関係者によるリングジャック。そしてサップのK-1最強宣言。こんなサプライズはプロレスではよくある話です。新日本関係者も今後の関係と興行展開、プロレス特有のストーリー展開を考えれば、ニンマリじゃないでしょうか。しかしそこに落とし穴はあります。今まで、UWFや、全日本を喰いもんにし蹴落としてきた感覚が新日本には抜けきってないのでしょうが、勝手が違います。プロレス界では雄かもしれませんが、格闘技興行においてはK-1の方が一枚も二枚も上手であると言う事を認識できていないのです。
プロレスの事はあまり知らず、サップ、K-1の事ならわかると言う人がどう思うかと言えば、「そりゃ、真剣勝負のK-1を主戦場にしてるサップが、八百長まがい(ショービジネス)のプロレスラーに負ける訳がない。」と当然なります。プロレスの深さがわかる人なんて一握りです。悲しいかな世間大半がこの意見になってしまうのです。
K-1は世間一般的に、楽しみやすいものですが、プロレスとは好きな人しか楽しめない、特異な独自の世界観しか通用しないものなのです。だから、私も皆々様に好きになってもらうため、常々楽しさや、楽しみ方を説いているのです。それはまず好きなくして、楽しみようがないからなのです。けれども、プロレスとはそれでいいのです。理解している特定少数だけでいいのです。そして、総合系でなんとかプロレスラーの強さを見せくれたらいいんです。K-1は不特定多数にも発信しようとしています。この前の大会でも角田のレフェリングや、ルールの不明瞭さ、疑惑です。みんなが期待する思惑(サップの勝利や曙の踏ん張り等)に偏った進行をしているように感じてなりません。角田はプロデュース色が強く出過ぎいているとさえ感じます。しかし全否定という訳ではありません。本来プロレスではあたりまえの、見る側を意識したエンターテイメント性です。それをプロレスよりも認知度のあるK-1が、露出の高いよりタレント性のある選手を使い、しかし勝負はリアルにと精力的に世間に働きかけてます。私にはそれが脅威でならないのです。プロレス関係者、肩を並べているつもりでいたら、足下をすくわれてしまいますよ!!おごりの分だけ後ろを歩いている事に気づかなければ!
プロレスラー達よ、強さを証明しろ!参加する事だけでは意義がなくなってるぞ。参加だけしてたらよかったのは高田だけだ。プロレスラーであることを捨てていた男だから。とにかく結果にこだわってくれ。みんなどんどん出場し勝ち続けて、プロレスラーが1番強いと言う所を世間にわからせてくれ。そしてプロレスの方では特定少数に向けて勝ち負けを気にせずのびのびやってくれ。まずZERO-ONEの小川、横井。とにかく勝ちにこだわってくれ。総合系でプロレスラーが勝ち続けることでしかプロレスを守ることはできないのだから。
総合格闘技向上委員会ver.4.0 A級戦犯角田信朗 ~040327_武蔵×曙~ |
marc_nas 2004.04.09 |
今回で早くも四回目の総合格闘技向上委員会。前回までは昔の大会から向上を訴えてきましたが、今回は2004.03.27に開催されたK-1 WORLD GPの曙×武蔵に思うところがありましたので、時事ネタで攻めようと思います。
今回のK-1(CX系)はマッチメイク・試合内容・演出と、どれも前回の2004.03.14のK-1 BEAST(日テレ系)とは比べものにならないほどおもしろかった。まず一つ言いたいのが「フジテレビ最高!」と。試合の見せ方、導入部分の感情移入の方法ともに満点であった。日本テレビも少しは見習って欲しいものだ。ただ一つ、0点がの箇所があった。それは角田信朗レフェリーだ。
記憶に新しい2003.12.06のK-1 WORLD GP 2003 開幕戦でのボブ・サップ×レミー・ボヤンスキー戦、シリル・アビディ×フランソワ・ボタ戦。この試合はともに倒れた相手選手にパンチしての反則裁定。今回の曙×武蔵戦でも同様の事件が起こった。武蔵がダウン気味に倒れたところに角田レフェリーの制止を振り切り曙が暴挙にしか見えないパンチの乱打。曙の野蛮性ばかりが目立ってしまったが、実は一番の戦犯は曙ではない。武蔵でもない。角田レフェリーだと邪推する。
その判決理由のひとつは反則裁定の曖昧さであり統一性がないこと。前回、ボタには即反則負けを言い渡し、同様の反則を犯したサップにはスター的特例なのか一旦相手の回復を待つという裁定。今回に至ってはドクターストップがかかってるにも関わらず試合続行という、スポーツにはあるまじき対観客、対視聴者優先の裁定。
そしてもうひとつの判決理由としては試合の裁き方である。総合格闘技のレフェリングは倒れた選手を相手選手から体を呈して守り、抱きかかえるようにストップする。それに対し、角田含めK-1レフェリーは選手間に割ってはいるだけのストップである。通常のK-1の試合を裁くにはこれでいいのかもしれない。しかしボタ(元ボクシング)、サップ(元NHL、現総合格闘家)、曙(元相撲取り)ともにK-1ルールに慣れていない突貫型の選手達である。総合格闘技の裁き方のように選手の安全面を考慮し無理矢理にでも試合をストップしなければならない状況が起こりうるのは容易に想像できたことである。
今回は最初の事件ではない。また前回と同じ轍を踏んだ。不完全燃焼の選手達・消化不良の観客達・スポーツ競技としての品質を考えると、反則裁定基準の明瞭化と試合の裁き方、両面での検討見直しが必要だと考えられる。K-1もこれから総合格闘技も展開していくとのことなので、これは総合格闘技向上委員会としてなおさら見逃すことの出来ない大きな問題である。
4月4日に行われた全日本柔道体重別選手権。世間は100キロ級での井上康生と鈴木桂治のオリンピック代表の座をかけた一騎討ちに注目していたのだが、ここで思いもよらぬドラマが生まれた。
シドニーオリンピックと昨年の世界選手権ではオール一本勝ちし、世界に最強の名を轟かせた井上康生、そして昨年の体重別選手権でその井上に土をつけ、世界選手権無差別級を制した鈴木桂治。今回の大会でも順当に両者が勝ちあがれば決勝でこのカードが実現するはずであった。しかし、この黄金カードは思わぬ伏兵の出現で消滅したのである。その伏兵の名は井上智和。なにを隠そう井上康生の実の兄である。
井上康生といえば父親の明さんは有名であるが、この井上智和の名をどれだけの人間が認知していたのだろうか。ただ、弟康生のオリンピック優勝、そして世界選手権2連覇の栄光を陰で支えてきたのは、頻繁にブラウン管に登場する父親の明さんではなくこの智和だったのだ。あるときは康生の練習相手をつとめ伝家の宝刀である内股を磨かせ、そしてあるときは試合前の康生を入念にマッサージする役割すらこなし、徹底して弟をサポートしてきたのだ。
そして、このオリンピック代表を決める大会で、智和はこれ以上ないサポート役を果たしてしまった。康生と同じ100キロ級に出場し、準決勝で弟の最大のライバルである鈴木を破ってしまったのである。
この大会の前に明さんは井上兄弟それぞれに手紙をあてたという。康生には「100キロ級の王者はお前。誇りをかけて戦え。天国の母さんも努力を見ているし、負けるわけはない」と勇気づけた。そしてこれまで鈴木に全敗していた智和には「意地を出せ。出さないと親子の縁を切る。康生を王者にしたいなら、命を懸けろ」と勘当すらちらつかせて奮起を促したという。父の手紙がなければこのドラマが生まれることはなかったかもしれない。この結果、康生のオリンピック代表は確実なものとなった。
井上智和。彼もオリンピックを狙える逸材であったには違いない。それだけの実力も十分に持ち得ているはずだ。が、しかし、彼が不幸だったのは弟という自分の知る一番近い人間が最強であったということだ。私は知りたい。この井上智和という男のことを。なぜ恵まれた才能を持ちながらも、ここまで献身的に弟を王者にという気持ちを持てるのか。鈴木を破ってもなお弟の陰に隠れてしまっている兄智和。彼の心の奥底にいったいどんな感情がうずまいているのだろうか。男として、兄として、そして柔道家として。
Men's Judgeの方になかなか該当者がいないので、今回は番外編といった感じです。
今となってはあたりまえの感もあるプロレス暴露本。ミスター高橋著だけでも既に4、5冊出版されていますが、最初に出版されたのは2002年、もちろんプレレス界に大きな衝撃が走りました!今更ですが遂に私もその中の一冊を読みました。なぜ今まで読まなかったというと、そんな事実、別に知りたくなかったからです。世界最大のプロレス団体、米WWEではプロレスファンなら知っての通り全てをカミングアウトした上で、あれだけ人気があります。ミスター高橋曰く日本でも全てをカミングアウトしてプロレスをショーとして楽しむべきだというのです。それがプロレス界の為だと。果たしてそれが本当に日本のプロレス界の為なのでしょうか?プロレスは性質上、少なからず演出があるかもしれません。しかし、アメリカにはアメリカのプロレスがあり、日本には日本のプロレスがある!新日本プロレスには30年の歴史があるというのに、その歴史をぶち壊してまでWWEの真似をする意味があるのでしょうか?私はそんな必要は全くないと思います。
DSEがプロデュースするハッスルはWWEを明らかに意識した興行です。最近では脚本流出という考えられない事態までおきています。過去二回の興行もOH砲や長州まで参戦しているにも関わらず不評でした。やはり日本でWWEの真似ごとをするのはかなり難しいと思います。WWEではハリウッドの脚本家も取り入れるなど、そのスケールは日本では考えられないほどです。やはりあれはアメリカという国だから、アメリカ人がするから人気があるのでしょう!ただ僕はハッスルが、日本で新しいジャンルにチャレンジしていこうとする姿勢は否定しません。しかし新日本ではあんなことやってほしいとは思いません。ミスター高橋は本当にそれを願って本を出したのでしょうか?
当の新日本がこの件に関して全くコメントを避けている為、書かれていることの真偽はミスター高橋にしかわかりません。まぁまったく嘘というわけではないんでしょうけど。一つだけ言えるのは、私はこれを読んだからといってプロレスを嫌いになることはないです。私も含め20代後半〜30代のプロレスファンの多くは、タイガーマスクや猪木さんのファイトを見て勇気付けられたはず。ミスター高橋はそのリングで試合を裁いていたにも関わらず、僕らが見た少年時代の夢をぶち壊すようなことはしてほしくなかったです。ミスター高橋に一言「これは男のすることじゃない!」