闘議(とうぎ)It'sTIME!! -120226_UFC144 Japan- |
u-spirit 2012.03.01 |
11年ぶりに日本で開催されたUFC144は、全米のゴールデンタイム放映に合わせた結果、早朝9時30分開始となった。以前のPRIDEや大晦日興行と比較して事前のCMも番宣も少なく、ネットでは「チケット販売苦戦」とも報じられていた。ところが僕の予測に反して、到着した聖地は人で溢れかえっていった。それどころか近年見なくなっていた光景にいくつも遭遇する。
「チケットゆずってください!」のボードを持った若者、大会・選手のオフィシャルウェアを纏って奇声を上げる外国人の多さ、グッズ売り場の長蛇の列、近隣駐車場には各地の他府県ナンバー。
これまで、こんな悪条件の格闘技イベントなどあっただろうか?朝早い上に東京マラソンと同日開催、交通も宿泊もいつもより不便だったに違いない。それでもファンは日本全国から集まった。皆、それだけメジャー大会に飢えていたんだ。”あの頃の興奮”をもう一度体感したくてウズウズしていたんだ。もしかしたら、あのビッグウェーブが再来するかもしれない!と開始前は少し興奮気味に観戦していたが、大会終了後になると全ての面において格差を痛感し、その厳しい現実に打ちのめされた。
現在、格闘技世界最高峰とされるUFCはブランク明けの日本人には余りに眩し過ぎた。そのまばゆいばかりのケージから家路へと辿り着くまで僕は何度も考えた。なぜ、あんなに水をあけられてしまったのだろうか?なぜ、日本でメジャー大会は衰退、消失してしまったのだろうか?
それは、これまでイニシアティブを選手ではなく運営者やテレビ局が過剰に握っていたことにある。そこから実力主義ではなく人気主義という理論を持ち込まれて、中立なコミッショナーもなくブッキングにも理不尽や不平等なイレギュラーが生じた。また義理人情や浪花節で納得させられ、最後には契約事項さえも履行されず、選手はギャラ未払いという状態に陥り泣き寝入りとなった。そんな運営サイドが発信する内容を鵜呑みにし、歓喜していたファンも引っ括めて、言わば日本のメジャー格闘技全体が虚構や幻影に踊らされていただけなのかもしれない。
例えば格闘技のメジャー大会をいち企業として見た時、ビジョンもなく、世界の流れに対応もせず、平等性や社会性を欠き、安月給や未払いが横行し、自己都合のみで闇雲に経営する会社ならば世間では完全にブラック企業と認定されてしまう。当然、優秀な人材など集まらないし、事業継続なんて出来やしない。今思えば、この惨状は予測された必然だったと言える。
そもそもいかなる競技においても、競技人口増加とファンが拡充されれば母国という先駆者が先頭を走り続ける事は容易ではなくなる。サッカーの母国イングランド、野球の母国アメリカも世界中に追い抜かれて、今や強豪国の中の一国でしかない。けど、追い抜かれたなら取り返せばいい。あの頃、格闘技に魅了された選手とファンだけは確実に日本中に根付き、今も残存している事実を今回、UFC運営陣に認めさせた。付け加えれば日本が起こした総合格闘技ムーブメントは、単純明快なブルファイト好きだった欧米ファンたちに継承され、わざわざ渡航するほど格闘技ヲタク化するまでに至っていた。
だからこそ、我々が見てきた直線的な2Dのリングでの戦法は通用しない。オールドスタンダードだと認めよう。第三者であるレフェリーが介入してドントムーブなんて、戦場ではありえないんだ。3Dで立体的な空間を掌握し、変幻自在でタフに動けるUFCファイター以上にコンプリートファイターになれば最強の称号は必ず得られる。今は無理でも希望は充分にある。我々は歩を緩めただけで止めた訳ではないのだから。近い将来、きっと兵が出てくる、理屈抜きの強さを備えアメリカを驚かす日本人選手が。
It's TIME!! 刻は来た!!これからもUFCへ挑む日本人選手と共に。
闘議(とうぎ)2012.02.26 UFC144 Japan 観戦記 |
u-spirit 2012.03.01 |
UFC144観戦、フリーペーパー【カクシンハンプレス第8号】の配布もあって格闘技観戦史上、最も早いAM8:30に会場入という地獄。十数年振りのUFCにテンション高めでさいたまSAに到着し、フリーペーパー配布開始。意外にもドンドンと受け取って頂け、なんと5分で配布終了。グッズ売り場は近年稀に見る長蛇の列、それを横目に見ながら群集に埋もれての混雑入場なんて久々の感覚。
第1試合 フェザー級 5分3R
●ヂャン・ティエカン
○田村一聖(KRAZY BEE)
2R 0'33" KO (右フック)
田村、見事なり!と、この試合を見届けて食料買出しに行くも大行列地獄で結局、第2、第3試合見れず。ロッテリア前にて45分も待たされていた間、列の前後は白人の中年女性。ふと周囲を見渡すと普段の格闘技会場より外国人率が異常に高く、逆に格闘技とは無縁のお連れ様、所謂、お色気系の女性が少ないことに気付く。
第2試合 バンタム級 5分3R
●水垣偉弥(シューティングジム八景)
○クリス・カリアーゾ
判定0-3 (28-29/28-29/28-29)
第3試合 ミドル級 5分3R
○福田 力(GRABAKA)
●スティーブ・キャントウェル
判定3-0 (29-28/30-27/30-27)
第4試合 バンタム級 5分3R
●山本“KID”徳郁(KRAZY BEE)
○ヴァウアン・リー
1R 4'29" 腕ひしぎ十字固め
食料調達から間一髪間に合った。KID、調子良さそうでパンチをヒットさせてグラついた相手に詰めるも焦りすぎて仕留め損ねる。リーはボディーがガラ空きだったのに・・・。で、持ち直したリーのパンチにグラついたKIDは、苦し紛れにクリンチ気味のタックルが無防備過ぎて下からロックされて三角から素早くアームバーを極められ人生初のタップアウト。金網という鬼門を打ち破れず4連敗となる。
第5試合 ライト級 5分3R
○五味隆典(久我山ラスカルジム)
●光岡映二(フリー)
2R 2'21" TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
開始早々から光岡の右フックが的確に五味を捉える。五味、動きが硬い。五味の放ったボディーに光岡の右フックがカウンターでヒットし倒れた五味を光岡が三角で仕留めに行くもホーンでラウンド終了。2R、開き直った五味が足を止め打ち合い光岡も応戦、左右のパンチと膝を有効に使い五味はラッシュをかける。最後は光岡が亀の子状態でレフリーに止められて五味の逆転勝利。が、マイクを横取りしてのいらんアピール。メインイベントの二人、同階級のエドガーとヘンダーソンに追い付くとは言っていたが、この試合内容で追い付けるのか疑問。
第6試合 ライト級 5分3R
○アンソニー・ペティス
●ジョー・ローゾン
1R 1'21" KO (左ハイキック)
ペティスの見事な左ハイ一閃。まるで往年のミルコの試合の様だった。
第7試合 フェザー級 5分3R
○日沖 発(ALIVE)
●バート・パラゼウスキー
判定3-0 (30-27/30-27/29-28)
相手を圧倒していた日沖は前戦とは違い3−0のフルマークで完璧な勝利だった。修斗の優等生は日の丸を背負ってUFC2連勝。試合後、ジョー・ローガンのタイトル挑戦への質問にもまだ自分には改善点があると謙虚に対応する姿に米国人が好む日本人像かなと。しかし、これでランキング2位となったらしく、フェザー級世界最強の王ジョゼ・アルドへの挑戦も現実的となってきた。
第8試合 ミドル級 5分3R
●岡見勇信(和術慧舟會東京道場)
○ティム・ボーシュ [Tim Boetsch]
3R 0'54" TKO (レフェリーストップ:パンチ連打)
5年程前、以前のBlog内でUFCで孤軍奮闘する岡見の事を書いた。あの頃、ほとんどの人が彼を知らなかったが、この日は期待感に包まれた会場の歓声を聞いて熱いものが込み上げてきた。岡見はオクタゴンでの攻め、回避を完全に熟知しており試合巧者であった。しかし、誰もが勝利を確信した最終Rにブーシュは玉砕覚悟でブルファイト。頭部を押さえ込んで腰が入ってないはずのアッパー連打で岡見は崩れ落ちて逆転負け。技術とかそんなものじゃない、理屈抜きで出鱈目な攻撃、あえて言うなら、欧米人特有の骨格差から来る筋量差に負けたとしか言えない。
第9試合 ウェルター級 5分3R
●秋山成勲(A-TeAm)
○ジェイク・シールズ
判定0-3 (27-30/27-30/27-30)
なぜ、蔑むのだろう。なぜ、いつまでも詰るのだろう。秋山を応援する気が無いなら無いでもいい、日本人はもっと懐の深い人種だと思っていた。いつからこんなに了見の狭い卑しい人種となったのだ、下品極まりない。けど、セクシーヤマは・・・無理があるな。カウンターで決めた大外刈りに秋山の真骨頂をみたがウェルター転向も4連敗ではリリースか・・・。
第10試合 ヘビー級 5分3R
○マーク・ハント
●シーク・コンゴ
1R 2'11" TKO (レフェリーストップ:右フック)
多くの人のUFCのイメージはこの様な大味な試合でしょう。どうも中軽量級に押され気味で本来、米国人が好きな神の階級であるヘビー級がどうも盛り上がらない。
第11試合 ライトヘビー級 5分3R
●クイントン・“ランペイジ”・ジャクソン
○ライアン・ベイダー
判定0-3 (27-30/27-30/27-30)
日本凱旋試合となるランペイジは試合前、日本ファンに恩返しがしたいと口にし、PRIDEのメインテーマを背に入場。会場は爆発的に盛り上がるが、調整不足で精彩を欠き動きの鈍いランペイジはベイダーに全く歯が立たず完敗で試合後マットに大の字で天を仰ぐ。
第12試合 メインイベント UFCライト級タイトルマッチ 5分5R
●フランク・エドガー(王者)
○ベンソン・ヘンダーソン(挑戦者)
判定0-3 (46-49/47-48/46-49)
※ヘンダーソンが新王者に
この試合こそが正に最先端MMAだった。二人の動きは軽快で無尽蔵、破壊力のある打撃と鉄壁のガードを兼ね備え、技術も戦術も多彩。まるで格闘技ゲームキャラの如く誰かがコントローラーでコマンドを入力しているのではないか?と錯覚してしまう程、常人離れしたコンプリートファイター対決であった。正直、今まで僕自身も日本人選手を欲目で擁護していたが、ライブで観戦し改めて日本格闘技界とのレベル差という悲しい現実を受け入れざるを得ないと猛省す。
ここ数年間、日本の選手もファンも「PRIDE」という大きな亡霊をいつまでも追い求め、その面影を見つけては回顧録や外伝を綴り、余韻に浸り、過去の栄光を懐かしんで現実逃避を繰り返したまま今日も会場に集ってしまった。しかし、僕らの見ていた総合格闘技は跡形もなく消え去りMMAというステージへ劇的に進化を遂げていた。もっと早く気付くべきだった。御家芸という自負にあぐらをかいていては、この先、何十年あっても届かない。今のUFCは間違いなく日本の何歩も先、全く違う次元を歩んでいる。
第1試合 フェザー級 5分3R
●ヂャン・ティエカン
○田村一聖(KRAZY BEE)
2R 0'33" KO (右フック)
田村、見事なり!と、この試合を見届けて食料買出しに行くも大行列地獄で結局、第2、第3試合見れず。ロッテリア前にて45分も待たされていた間、列の前後は白人の中年女性。ふと周囲を見渡すと普段の格闘技会場より外国人率が異常に高く、逆に格闘技とは無縁のお連れ様、所謂、お色気系の女性が少ないことに気付く。
第2試合 バンタム級 5分3R
●水垣偉弥(シューティングジム八景)
○クリス・カリアーゾ
判定0-3 (28-29/28-29/28-29)
第3試合 ミドル級 5分3R
○福田 力(GRABAKA)
●スティーブ・キャントウェル
判定3-0 (29-28/30-27/30-27)
第4試合 バンタム級 5分3R
●山本“KID”徳郁(KRAZY BEE)
○ヴァウアン・リー
1R 4'29" 腕ひしぎ十字固め
食料調達から間一髪間に合った。KID、調子良さそうでパンチをヒットさせてグラついた相手に詰めるも焦りすぎて仕留め損ねる。リーはボディーがガラ空きだったのに・・・。で、持ち直したリーのパンチにグラついたKIDは、苦し紛れにクリンチ気味のタックルが無防備過ぎて下からロックされて三角から素早くアームバーを極められ人生初のタップアウト。金網という鬼門を打ち破れず4連敗となる。
第5試合 ライト級 5分3R
○五味隆典(久我山ラスカルジム)
●光岡映二(フリー)
2R 2'21" TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
開始早々から光岡の右フックが的確に五味を捉える。五味、動きが硬い。五味の放ったボディーに光岡の右フックがカウンターでヒットし倒れた五味を光岡が三角で仕留めに行くもホーンでラウンド終了。2R、開き直った五味が足を止め打ち合い光岡も応戦、左右のパンチと膝を有効に使い五味はラッシュをかける。最後は光岡が亀の子状態でレフリーに止められて五味の逆転勝利。が、マイクを横取りしてのいらんアピール。メインイベントの二人、同階級のエドガーとヘンダーソンに追い付くとは言っていたが、この試合内容で追い付けるのか疑問。
第6試合 ライト級 5分3R
○アンソニー・ペティス
●ジョー・ローゾン
1R 1'21" KO (左ハイキック)
ペティスの見事な左ハイ一閃。まるで往年のミルコの試合の様だった。
第7試合 フェザー級 5分3R
○日沖 発(ALIVE)
●バート・パラゼウスキー
判定3-0 (30-27/30-27/29-28)
相手を圧倒していた日沖は前戦とは違い3−0のフルマークで完璧な勝利だった。修斗の優等生は日の丸を背負ってUFC2連勝。試合後、ジョー・ローガンのタイトル挑戦への質問にもまだ自分には改善点があると謙虚に対応する姿に米国人が好む日本人像かなと。しかし、これでランキング2位となったらしく、フェザー級世界最強の王ジョゼ・アルドへの挑戦も現実的となってきた。
第8試合 ミドル級 5分3R
●岡見勇信(和術慧舟會東京道場)
○ティム・ボーシュ [Tim Boetsch]
3R 0'54" TKO (レフェリーストップ:パンチ連打)
5年程前、以前のBlog内でUFCで孤軍奮闘する岡見の事を書いた。あの頃、ほとんどの人が彼を知らなかったが、この日は期待感に包まれた会場の歓声を聞いて熱いものが込み上げてきた。岡見はオクタゴンでの攻め、回避を完全に熟知しており試合巧者であった。しかし、誰もが勝利を確信した最終Rにブーシュは玉砕覚悟でブルファイト。頭部を押さえ込んで腰が入ってないはずのアッパー連打で岡見は崩れ落ちて逆転負け。技術とかそんなものじゃない、理屈抜きで出鱈目な攻撃、あえて言うなら、欧米人特有の骨格差から来る筋量差に負けたとしか言えない。
第9試合 ウェルター級 5分3R
●秋山成勲(A-TeAm)
○ジェイク・シールズ
判定0-3 (27-30/27-30/27-30)
なぜ、蔑むのだろう。なぜ、いつまでも詰るのだろう。秋山を応援する気が無いなら無いでもいい、日本人はもっと懐の深い人種だと思っていた。いつからこんなに了見の狭い卑しい人種となったのだ、下品極まりない。けど、セクシーヤマは・・・無理があるな。カウンターで決めた大外刈りに秋山の真骨頂をみたがウェルター転向も4連敗ではリリースか・・・。
第10試合 ヘビー級 5分3R
○マーク・ハント
●シーク・コンゴ
1R 2'11" TKO (レフェリーストップ:右フック)
多くの人のUFCのイメージはこの様な大味な試合でしょう。どうも中軽量級に押され気味で本来、米国人が好きな神の階級であるヘビー級がどうも盛り上がらない。
第11試合 ライトヘビー級 5分3R
●クイントン・“ランペイジ”・ジャクソン
○ライアン・ベイダー
判定0-3 (27-30/27-30/27-30)
日本凱旋試合となるランペイジは試合前、日本ファンに恩返しがしたいと口にし、PRIDEのメインテーマを背に入場。会場は爆発的に盛り上がるが、調整不足で精彩を欠き動きの鈍いランペイジはベイダーに全く歯が立たず完敗で試合後マットに大の字で天を仰ぐ。
第12試合 メインイベント UFCライト級タイトルマッチ 5分5R
●フランク・エドガー(王者)
○ベンソン・ヘンダーソン(挑戦者)
判定0-3 (46-49/47-48/46-49)
※ヘンダーソンが新王者に
この試合こそが正に最先端MMAだった。二人の動きは軽快で無尽蔵、破壊力のある打撃と鉄壁のガードを兼ね備え、技術も戦術も多彩。まるで格闘技ゲームキャラの如く誰かがコントローラーでコマンドを入力しているのではないか?と錯覚してしまう程、常人離れしたコンプリートファイター対決であった。正直、今まで僕自身も日本人選手を欲目で擁護していたが、ライブで観戦し改めて日本格闘技界とのレベル差という悲しい現実を受け入れざるを得ないと猛省す。
ここ数年間、日本の選手もファンも「PRIDE」という大きな亡霊をいつまでも追い求め、その面影を見つけては回顧録や外伝を綴り、余韻に浸り、過去の栄光を懐かしんで現実逃避を繰り返したまま今日も会場に集ってしまった。しかし、僕らの見ていた総合格闘技は跡形もなく消え去りMMAというステージへ劇的に進化を遂げていた。もっと早く気付くべきだった。御家芸という自負にあぐらをかいていては、この先、何十年あっても届かない。今のUFCは間違いなく日本の何歩も先、全く違う次元を歩んでいる。
格信犯toto ランバー・ソムデートM16編2012.02.26 UFC144 日本大会 |
ランバー・ソムデートM16 2012.02.26 |
来たる2月26日、十数年振りに日本で開催されるUFC 144。それに伴い我々編集部も何か出来ないかと悩み、久しぶりにフリーペーパー「格信犯プレス第8号」を発刊することとなりました。その紙面を飾るメイン企画として、親交のある格闘家や関係者の皆さん数人に勝敗予想アンケートを送り、書きこんでいただきました。第八弾はランバー・ソムデートM16選手の予想になります。それでは、どうぞ。
■メインイベント ライト級タイトルマッチ
[王者]フランク・エドガー
[挑戦者]ベンソン・ヘンダーソン
勝者予想(ベンソン・ヘンダーソン・一本)
■ウェルター級
秋山 成勲
ジェイク・シールズ
勝者予想(ジェイク・シールズ・判定)
■ミドル級
岡見 勇信
ティム・ボーシュ
勝者予想(岡見 勇信・KO)
■バンタム級
山本 徳郁
ヴァウアン・リー
勝者予想(山本 徳郁・判定)
ー ランバー・ソムデートM16 (Rambaa Somdet "M16") ー
Wikipedia | ランバー・ソムデートM16
1974年8月30日生。神奈川県出身。M16ムエタイスタイル所属。
元WBA世界ジュニアバンタム級王者
修斗初代世界フライ級王者。
M16ムエタイスタイル:http://m16muaythai.p-kit.com/
[王者]フランク・エドガー
[挑戦者]ベンソン・ヘンダーソン
勝者予想(ベンソン・ヘンダーソン・一本)
■ウェルター級
秋山 成勲
ジェイク・シールズ
勝者予想(ジェイク・シールズ・判定)
■ミドル級
岡見 勇信
ティム・ボーシュ
勝者予想(岡見 勇信・KO)
■バンタム級
山本 徳郁
ヴァウアン・リー
勝者予想(山本 徳郁・判定)
ー ランバー・ソムデートM16 (Rambaa Somdet "M16") ー
Wikipedia | ランバー・ソムデートM16
1974年8月30日生。神奈川県出身。M16ムエタイスタイル所属。
元WBA世界ジュニアバンタム級王者
修斗初代世界フライ級王者。
M16ムエタイスタイル:http://m16muaythai.p-kit.com/
この大会で最も注目すべき選手の一人として上げられるのが、秋山成勲だろう。UFC参戦後の戦績は初戦こそ僅差の判定で勝利したものの、その後3連敗中である。
敗れた相手はクリス・レーベン、マイケル・ビスピン、ビクトー・ベウフォートと名だたるファイターではあるが、どの試合もほぼ完敗といえる内容であった。そして今回本来のウェルターに階級を下げて挑む対戦相手はジェイク・シールズ。シーザー・グレイシー柔術アカデミーに属し、あのGSPとのタイトルマッチではチャンピオンを流血させあと一歩まで追い込んだ強豪である。また、秋山のキャリアにおいて初となるグレイシー一派との対戦は、UFCからの最後通告とも取れる。
秋山にとって最大のピンチと言えるこの一戦だが、面白いデータもある。秋山の日本国内での対戦成績は13戦10勝1敗2無効試合。今でも語り草となっている桜庭戦・三崎戦の2つの無効試合を除くと勝率は9割を超えるのだ。
約3年半振りとなる日本での試合、ホームでの声援を受けてかつての『魔王』復活なるか見ものである。
敗れた相手はクリス・レーベン、マイケル・ビスピン、ビクトー・ベウフォートと名だたるファイターではあるが、どの試合もほぼ完敗といえる内容であった。そして今回本来のウェルターに階級を下げて挑む対戦相手はジェイク・シールズ。シーザー・グレイシー柔術アカデミーに属し、あのGSPとのタイトルマッチではチャンピオンを流血させあと一歩まで追い込んだ強豪である。また、秋山のキャリアにおいて初となるグレイシー一派との対戦は、UFCからの最後通告とも取れる。
秋山にとって最大のピンチと言えるこの一戦だが、面白いデータもある。秋山の日本国内での対戦成績は13戦10勝1敗2無効試合。今でも語り草となっている桜庭戦・三崎戦の2つの無効試合を除くと勝率は9割を超えるのだ。
約3年半振りとなる日本での試合、ホームでの声援を受けてかつての『魔王』復活なるか見ものである。
我々が目にしてきたUFCという墓場。
日本が誇る格闘家達がうなだれながら金網をあとにする姿を見る度に、「日本人はUFCで通用しないのか?」と失意の連続だった。そんな中、負け戦を分析してみた。多くの日本人選手が自信のあった打撃を当てられず、サークリングからヒット&アウェーを繰り返す相手に翻弄されている。
距離の違和感に戸惑い、リードのジャブやローを被弾し続けるために、焦って捕捉へ行った出鼻をタックルに入られポイントをロストするという、見せ場なき判定負けのパターンが目立つ。そう、UFCで活躍する猛者たちはオクタゴンという戦場を熟知しており、アウトボクサーかの様なステップワークを駆使することで攻守を切り替え、綿密な戦略を立てて戦っていた。
つまり日本人選手の敗因はケージ(金網)という空間への適応不足のみ。直径9m、高さ1.8mの金網に囲われたほぼ円形の死角なきケージは日本のリング(7m四方)と比較しても広大な分、セーフティーゾーンも広がり相手をキャッチしづらい。あのPRIDEで名を馳せたミルコでさえケージでの距離感に苦しみ、UFCで結果を残せず引退へと追い込まれた。
ケージへのアジャストは一朝一夕では不可能だが、格闘技の基本は「間合いを制する」ことだ。
修練を積み戦法をマスターすれば日本人選手も活躍できることを、既に岡見勇信選手が証明している。
2012.02.26を境に、武道大国日本の兵たちが必ず反撃の狼煙を上げてくれると信じてその勇姿を一緒に見届けよう。
日本が誇る格闘家達がうなだれながら金網をあとにする姿を見る度に、「日本人はUFCで通用しないのか?」と失意の連続だった。そんな中、負け戦を分析してみた。多くの日本人選手が自信のあった打撃を当てられず、サークリングからヒット&アウェーを繰り返す相手に翻弄されている。
距離の違和感に戸惑い、リードのジャブやローを被弾し続けるために、焦って捕捉へ行った出鼻をタックルに入られポイントをロストするという、見せ場なき判定負けのパターンが目立つ。そう、UFCで活躍する猛者たちはオクタゴンという戦場を熟知しており、アウトボクサーかの様なステップワークを駆使することで攻守を切り替え、綿密な戦略を立てて戦っていた。
つまり日本人選手の敗因はケージ(金網)という空間への適応不足のみ。直径9m、高さ1.8mの金網に囲われたほぼ円形の死角なきケージは日本のリング(7m四方)と比較しても広大な分、セーフティーゾーンも広がり相手をキャッチしづらい。あのPRIDEで名を馳せたミルコでさえケージでの距離感に苦しみ、UFCで結果を残せず引退へと追い込まれた。
ケージへのアジャストは一朝一夕では不可能だが、格闘技の基本は「間合いを制する」ことだ。
修練を積み戦法をマスターすれば日本人選手も活躍できることを、既に岡見勇信選手が証明している。
2012.02.26を境に、武道大国日本の兵たちが必ず反撃の狼煙を上げてくれると信じてその勇姿を一緒に見届けよう。